トヨタと米パッカー、商用化を視野に水素燃料電池トラックの協業拡大

(米国)

ヒューストン発

2023年05月08日

トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(本社:テキサス州プレイノ)は5月2日、米国のトラックメーカーであるパッカー(本社:ワシントン州ベルビュー)と、トヨタの次世代水素燃料電池モジュールを搭載した水素燃料電池トラックの開発・生産拡大で合意したと発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

今回の合意により、トヨタの水素燃料電池パワートレイン・キットを搭載した米国ケンワース・トラック・カンパニー(本社:ワシントン州シアトル)および米国ピータービルト(本社:テキサス州デントン)のゼロエミッション・バージョンの開発・商品化を継続的に支援するもので、2024年に最初の顧客納入を予定している。

トヨタとパッカーは、過去数年にわたり水素燃料電池トラックの開発で協業しており、ロサンゼルス港での水素燃料電池トラックの実証実験を成功させている(2022年9月26日記事参照)。トヨタは、2023年後半に米国で水素燃料電池モジュールの組み立てを開始する予定だ。

トヨタの燃料電池ソリューション担当グループ・バイスプレジデントのクリストファー・ヤング氏は「トヨタの業界をリードする水素燃料電池技術が、米国中の高速道路をゼロエミッションで走行する大型トラックの動力源となる未来を実現するために、パッカーと協力できることをうれしく思う」「この革新的な技術により、当社は、商用車の顧客に、ビジネスを推進するためのカーボンニュートラルな選択肢を提供することができ、また、二酸化炭素(CO2)を削減し、最終的にゼロにするというトヨタのミッションにも貢献することができる」と述べた。

トヨタグループの米国における最近の脱炭素に向けた取り組みとして、2022年12月の米国送電会社のオンコーと電気自動車(EV)の電力を電力網に供給する実証事業での提携(2022年12月19日記事参照)、2023年1月の自宅充電時にCO2排出量が少ない時間を特定できる情報提供サービス提供(2023年1月17日記事参照)、4月の米国シェブロンと再生可能ガソリンの走行実証実験開始(2023年4月18日記事参照)などがある。

(沖本憲司)

(米国)

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