米フリーポートLNG、一部操業再開を12月末に延期へ

米国テキサス州の液化天然ガス（LNG）製造施設のフリーポートLNGを運営するフリーポートLNGデベロップメント（FLNG、本社：テキサス州ヒューストン）が、同施設の一部操業再開を2022年12月末に延期したと、米国の複数のメディアが12月2日に報じた。FLNGは11月18日、同施設について、2022年12月中旬に一部操業再開、2023年3月に完全稼働を目指すと発表していた（2022年11月21日記事参照）。

操業再開には、米国運輸省パイプライン・危険物安全管理局の認可を受ける必要がある。同局によると、同施設は現在も復旧作業中で、FLNGからの部分操業再開要請は受けていないとしている。一方で、FLNGの広報担当者は「われわれは（12月1日に）当局からいくつかの重要な認可を受け、特定の重要な修理を完了し、特定のシステムの復旧を開始することができた」「現在の進捗状況に基づき、また、必要な規制要件を引き続き満たすことを条件として、LNG製造施設の一部操業開始は12月末ごろに達成されると予想している」と述べた（ロイター12月2日）。

FLNGでは、6月8日に火災が発生し（2022年6月13日記事参照）、当初3週間程度と発表されていた稼働再開時期が2022年後半に後ろ倒しになるなど、稼働停止の長期化が懸念されていた（2022年6月15日記事参照）。その後、規制当局がFLNGに対して安全命令を出し、必要な是正措置策定を求めたことについて（2022年7月1日記事参照）、FLNGが8月3日に規制当局と是正措置などに関する合意書を交わすなど、操業再開に向けた動きが進められており（2022年8月4日記事参照）、直近では2022年11月に一部操業再開、2023年3月に完全稼働を目指すと発表していた（2022年8月24日記事参照）。

（沖本憲司）