米シェブロン、メキシコ湾岸の大規模水素ハブ開発コンソーシアム通じて水素事業の商業化加速へ
(米国)
ヒューストン発
2023年02月07日
米国石油大手シェブロン(本社:カリフォルニア州サンラモン)は1月26日、米国メキシコ湾岸地域の大規模水素ハブ開発コンソーシアム(HyVelocity、注)を通じて、水素事業の商業的機会を追求し、技術開発、インフラ構築、大規模な水素経済への需要喚起に取り組んでいくと発表した。同社は2022年12月に、水素・アンモニア開発の中心拠点として米国メキシコ湾岸地域に注目していると発表していた(2022年12月20日記事参照)。
発表によると、米国メキシコ湾岸地域は、米国の水素製造量の3分の1を占め、年間350万トンの水素生産量に相当する。また、この地域には1,000マイル(約1,600キロ)を超える水素パイプラインと48の水素製造工場があるという。
シェブロンの水素担当コマーシャルアドバイザーのジャスティン・コストフリズ氏は「テキサス州は天然ガスの主要産地であり、広範なインフラ、二酸化炭素(CO2)貯留に適した地質、国際的な輸出施設へのアクセスを備えているため、米国メキシコ湾岸地域は水素ハブの好位置にあると確信している」と述べた。
シェブロンの直近の脱炭素化事業としては、2022年12月に、スウェーデンのベースロード・キャピタルとの地熱発電開発の合弁会社設立(2022年12月16日記事参照)、CO2回収・除去技術開発に向けて、カナダのスバンテのシリーズEラウンド出資(2022年12月19日記事参照)を発表している。1月にはラベンSR、ハイゾン・モーターズ、カリフォルニア州での有機廃棄物由来の水素製造で協業(2023年1月10日記事参照)を発表した。
(注)米国メキシコ湾岸地域でのクリーンな水素のエコシステム推進を目的として、2022年11月10日に設立。構成メンバーは、GTIエナジー、ヒューストン未来センター、テキサス大学オースティン校が主導し、シェブロン、エア・リキード、シェルなど7社がプロジェクトのパートナー。
(沖本憲司)
(米国)
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