米税関、ウイグル強制労働防止法に関するウェビナー開催を発表
(米国、中国)
ニューヨーク発
2022年05月26日
米国税関国境保護局(CBP)は5月25日、2021年末に成立した中国の新疆ウイグル自治区が関与する製品の輸入を原則禁止する法律〔ウイグル強制労働防止法(H.R. 6256、UFLPA)〕(2021年12月23日記事参照)に関して、6月1、7、16日にウェビナーを開催すると発表した。ウェビナーではUFLPAの実施概要について情報提供するとしている。各回への参加登録はCBPのUFLPAに関するウェブページから可能。
UFLPAに基づく輸入禁止措置は、同法成立から180日後の6月21日に有効となる。それまでに国土安全保障省などで構成される強制労働執行タスクフォース(FLETF)が、事前のパブリックコメント(2022年1月24日記事参照)や公聴会(2022年4月21日記事参照)で利害関係者から聴取した意見を踏まえ、具体的な運用計画を策定する。
輸入者向けの具体的なガイダンスは、5月25日時点で未公表であるものの、CBPはUFLPAに抵触する可能性のある物品を過去に輸入したことがあると特定した輸入者に対し、今後同様の輸入を行った場合に物品の押収や没収、罰金などの執行の対象になると警告するレターを送付している(注)。CBPはレターで、6月21日の輸入禁止発効日に向けて、自社のサプライチェーンが中国における強制労働に依拠していないか能動的に精査するよう注意喚起している。米国の産業界からは、今後公表される輸入者向けガイダンスに対応する時間を確保するため、段階的な法執行などを求める声が上がっている。
(注)レター本文のサンプルはCBPのUFLPAに関するウェブページから確認可能。レターは、米国のCTPATプログラムに参加する輸入者向けとそれ以外の輸入者向けの2種類がある。
(甲斐野裕之)
(米国、中国)
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