全ての入国者に対する自宅などでの隔離措置を撤廃
(インド)
ニューデリー発
2022年02月15日
インド政府は2月14日、海外からの入国者に対する隔離措置を撤廃した。オミクロン変異株を中心とする世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受け、1月10日以降、日本を含む全ての国からの入国者に7日間の自宅などでの待機を義務付けていた(2022年1月10日記事参照)が、新規感染者数が減少傾向に転じたことから、制限措置の緩和に踏み切った。
保健・家庭福祉省が2月10日付で改定した新たなガイドラインによると、インド入国に当たっては、出発国を問わず、無作為に選ばれた全体の2%のみ到着時にPCR検査を受けることが義務付けられる。それ以外の入国者は、入国後14日間にわたり、定期的な検温や各種症状有無の自己点検といったセルフモニタリングを求められる。到着時のPCR検査で陰性となった場合も同様だ。
また、インド行きフライトに搭乗する前の手続きも一部変更された。出発前に、自己の健康状態をデリー空港ウェブサイトにオンライン上で申告することが求められる点は同じだが、その際に併せて提出が求められる書類として、出発時刻前72時間以内に実施したPCR検査の陰性証明書の代わりに、一部の指定国(注1)からの入国者にはワクチン接種完了証明書も認められることになった。ただし、日本はこの指定国に含まれないため、日本からのインド入国に当たっては、引き続きPCR検査の陰性証明書が必要となる(注2)。
インドでは、2021年12月下旬から新型コロナウイルス感染拡大の第3波が到来し、2022年1月中下旬に1日当たりの新規感染者数が30万人前後で推移したものの、2月上旬以降は10万人を下回るようになった。首都ニューデリーのある北部デリー準州をはじめとして、一部の州で出されていた行動制限措置の多くが緩和されている(2022年2月1日記事、2022年2月2日記事参照)。
(注1)インド政府が指定国として定めるのは、インドで発行された新型コロナワクチン接種証明書を有効と認めるか、それに準じる措置を講じている国。2022年2月10日時点の対象国は、保健・家庭福祉省のウェブサイト上で確認可能。
(注2)なお、インドで発行されたワクチン接種完了証明書を保有する場合、日本からのインド入国に際しても、同証明書を事前にオンライン提出すればPCR検査の陰性証明書は不要となる運用に変更された(2022年2月24日付在インド日本大使館情報)。
(広木拓)
(インド)
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