米石油大手シェブロンと岩谷、2026年までに加州で水素ステーション30基共同整備に合意
(米国、日本)
ヒューストン発
2022年02月25日
米国石油大手シェブロンの子会社シェブロンU.S.A.(本社:カリフォルニア州サン・ラモン)と、水素事業を展開する岩谷産業の子会社の米国岩谷(本社:テキサス州ヒューストン)は2月24日、2026年までにカリフォルニア州に30の水素ステーションを共同で整備することで合意したと発表した。
合意の一環として、シェブロンは同州全体のシェブロンブランドの小売店に設置予定の水素ステーションの建設に資金を提供する予定だ。水素ステーションは、将来にわたってトラックやバスなどの大型車両にサービスを提供する柔軟性を維持しながら、初期段階では一般車両に燃料を供給する。岩谷は、水素ステーションの運営と維持管理を担い、水素供給と輸送ロジスティクスサービスを提供する。シェブロンは、リッチモンド製油所での豊富な水素生産能力と、北カリフォルニアでの実証事業での将来の水素製造も活用し、これらの水素ステーションに水素を供給する計画だ。
シェブロンの米州燃料・潤滑油部門のアンディー・ウォルツ社長は「シェブロンは、水素が運輸部門やその他の脱炭素化が困難な産業の炭素排出量を削減するのに役立つ可能性があると信じている」「岩谷と協力して、水素輸送のバリューチェーン全体を生産から消費者の購入まで前進させ、顧客がライフサイクル輸送の炭素強度を下げるのを支援できることを嬉しく思う」と述べている。
米国岩谷のジョー・カペロ会長兼最高経営責任者(CEO)は「シェブロンとの広範な連携により、輸送の脱炭素化を支援するというわれわれの共通のビジョンとコミットメントを示している」「両社はともに、カリフォルニアで最も堅固で垂直統合された供給とインフラストラクチャーのエコシステムの1つを確立し、これは他の市場にも展開され得るモデルとなる」と述べている。
シェブロンU.S.A.は2021年4月21日に、トヨタ・モーター・ノース・アメリカ(本社:テキサス州プレイノ)と水素関連ビジネスの促進を目的とする戦略的提携のための覚書を締結したと発表している(2021年4月27日記事参照)。同年7月15日には米国エンジンメーカーのカミンズ(本社:インディアナ州コロンバス)と、水素関連ビジネスの促進を目的とする戦略的提携のための覚書を締結したことを発表した(2021年7月19日記事参照)。
(沖本憲司)
(米国、日本)
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