EU理事会、入域制限解除対象国リストを改定、シンガポールを追加
(EU)
欧州ロシアCIS課
2020年10月27日
EU理事会(閣僚理事会)は10月22日、EU加盟国および欧州自由貿易連合(EFTA)加盟国(注1)、英国以外からの不要不急の入域制限を解除する勧告の対象国リストを見直したことを公表した。8月7日に続き、4度目の見直しとなる。前回の見直し(2020年8月12日記事参照)時点の解除対象国11カ国から、カナダ、ジョージア、チュニジアが除外、シンガポールなどが追加され、対象は日本を含む11カ国・地域(注2)となった。
新たにシンガポール、香港、マカオを追加
当初、EU理事会が6月30日に公表した勧告(2020年7月1日記事参照)の解除対象国は15カ国だった。このうち、7月16日付の見直しでモンテネグロとセルビア、7月31日付でアルジェリア、8月7日付でモロッコを除外、これに今回、カナダ、ジョージア、チュニジアが除外され、これまでに7カ国が対象から外れた。また、今回初めて、新たに解除対象国・地域を追加し、シンガポール、香港、マカオが加えられた。
EU理事会は勧告に基づき、過去の見直しと同様に、対象国・地域を疫学的な状況および新型コロナウイルス感染拡大に対する抑制措置の実施、そのほか経済的、社会的状況を総合的に判断し、選定している。勧告に法的拘束力はなく、勧告に従った制限解除の実施は各国当局の判断に委ねられている(ジェトロウェブサイト特集「欧州における新型コロナウイルス対応状況」参照)。今後も、入域制限解除対象国リストは定期的に見直され、必要に応じ更新される。
(注1)シェンゲン協定に加盟するアイスランド、ノルウェー、スイス、リヒテンシュタインも勧告の対象。本勧告において、アンドラ、モナコ、サンマリノ、バチカンの居住者はEU居住者と見なされる。
(注2)オーストラリア、日本、ニュージーランド、ルワンダ、シンガポール、韓国、タイ、ウルグアイ、中国(香港、マカオを含む)。ただし、中国(香港、マカオを含む)については、相互主義に基づく措置をとることを条件とする。
(土屋朋美)
(EU)
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