ウクライナ撤退を求める国連決議、マリとエリトリアが反対

(アフリカ、ロシア、ウクライナ、中国、マリ、アンゴラ、ガボン)

中東アフリカ課

2023年02月27日

ロシアにウクライナ撤退を求める国連総会決議が2月23日に行われ、賛成141カ国で採択された。2022年3月のロシアのウクライナ侵攻に対する非難決議、そして10月のロシアによるウクライナ4州の併合を無効とする決議(2022年10月17日記事参照)では、アフリカの多くの国が棄権ないし不参加を選択したことが国内外で話題となった。

今回の決議においても、賛成が30カ国、反対が2カ国(エリトリア、マリ)、棄権が15カ国、不参加が7カ国となるなど、依然として半数近い国が反対や棄権、不参加を選択した。ジブチや南スーダンなど4カ国が賛成に回った一方で、アンゴラとガボンが賛成から棄権に、反対はエリトリアに加えて、マリが加わった。また、セネガルやタンザニアも不参加となった。

2023年は1月から中国の秦剛外交部長(外相)、米国のジャネット・イエレン財務長官、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相がアフリカを訪問するなど、各国の外交攻勢は過熱している。ラブロフ外相は1月、2月と2カ月連続でアフリカを訪問し、今回の決議で反対に回ったマリや棄権に回ったアンゴラも訪問している(2023年2月16日記事参照)。中国の秦外相も1月にアンゴラやガボンを訪問した(2023年1月18日記事参照)。

(佐藤丈治)

(アフリカ、ロシア、ウクライナ、中国、マリ、アンゴラ、ガボン)

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