カナダのエング国際貿易相、英国のCPTPP参加支持をあらためて表明、3月には訪英も

カナダのメアリー・エング国際貿易・輸出促進・中小企業・経済開発相は2月24日、英国のケミ・バデノック・ビジネス・通商相と電話会談を行った。

カナダ国際関係省の発表によると、会談で両相は、ロシアによるウクライナ侵攻から1年を経て、これまでの壊滅的な影響を振り返り、ウクライナを支援していくという揺るぎない支持を継続してゆく意向をあらためて表明した。

またエング大臣は、英国の環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定（CPTPP、いわゆるTPP11）への参加に対するカナダの支持をあらためて表明した上で、全ての関係国にとって新たな取引機会を生み出すために、CPTPPの野心的で高水準のコミットメントを満たすことができる新しい参加国を含めることは重要だと強調した。

エング大臣は、女性に焦点を当てた貿易ミッションを率いて3月に訪英する予定についても触れ、訪問中にバデノック大臣と会談し、両国間の包摂的な貿易協力について協議する機会を心待ちにしていると述べた。

カナダと英国は、英国のアン・マリー・トレビリアン国際通商相（当時）が2022年3月24日にオタワを訪問した際に、新たなFTA（自由貿易協定）の締結に向けた交渉を開始するとともに交渉方針を発表している（2022年3月29日記事参照）。新FTAは、EUから継承した「英国・カナダ貿易継続協定」（2020年11月25日記事参照）のメリットを踏まえた上で、イノベーション、デジタル、データ、環境、女性の経済的エンパワーメントなどの分野をさらに推し進めたものにするとしている。このうち、女性の経済的エンパワーメントについては、2023年3月にミッションの派遣が予定されていることから、取り組みが進んでいることがうかがえる。

（高山さわ）