カナダと英国、貿易継続協定に合意
(カナダ、英国)
トロント発
2020年11月25日
カナダのグローバル連携省は11月21日、英国との貿易継続協定の交渉で妥結したと発表した。これにより、英国のEU離脱に伴う移行期間終了後の2021年1月1日以降も、カナダ・EU包括的経済貿易協定(CETA)の合意内容がカナダ・英国間で引き続き適用されることになる。グローバル連携省は、今回の貿易継続協定により、英国に輸出されるカナダ製品の98%の関税の撤廃を含む、CETAのメリットが2国間で確保されるとした。なお、今回の協定は、カナダと英国が包括的な自由貿易協定を交渉する間の暫定的な協定と位置付けられている。
メアリー・エング中小企業・輸出振興・国際貿易相は「カナダと英国の間の今回の貿易継続協定は、われわれの強固で互恵的な貿易関係の維持を保証する。カナダと英国の貿易関係の円滑な移行を確実にし、カナダの労働者や輸出業者、あらゆる規模の企業が引き続き利益を享受できるようにするために、エリザベス・トラス英国際通商相と協力することを楽しみにしている」と語った。貿易継続協定には、終了日や廃止条項は特に設定されていないが、両国は2021年中に恒久的な貿易協定の締結に向けて交渉を開始する意向を示している。
カナダにとって英国は、米国と中国、メキシコ、日本に次ぐ5番目に大きな貿易相手国であり、2019年の両国間の貿易額は290億カナダ・ドル(約2兆3,200億円、Cドル、1Cドル=約80円)となっている。
(江崎江里子)
(カナダ、英国)
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