新型コロナ感染防止策を緩和、公共交通機関でのマスク着用義務は終了へ
(ドイツ)
ベルリン発
2023年02月02日
ドイツ連邦政府は1月25日、全国一律で適用してきたマスク着用義務規定の一部緩和を閣議決定した。2022年10月から適用してきた新型コロナウイルス感染防止策(2022年9月16日記事参照)が効果を上げ、この秋冬の感染拡大に落ち着きが見られることから、一部緩和に踏み切った。2月2日に適用を開始した。
【全国一律適用のマスク着用義務の変更点】
- 長距離の公共交通機関(鉄道やバス)でのマスク着用義務は終了。
- 医療機関や介護施設でのFFP2マスク着用義務は現行のまま4月7日まで継続。
近距離の公共交通機関でのマスク着用義務については、各州の権限で感染状況に応じて措置を決定しているが、終了する州が相次ぎ、2月2日現在、全16州で同義務は終了している(注)。
職場での新型コロナ規制も廃止
職場での新型コロナ感染予防策を定めた新型コロナ労働者保護規則も、4月7日までの適用期間を短縮して2月2日で廃止された。一方で、労働・社会省は、換気の機会が少なくなる冬場に空気感染による病欠者の急増を避けるため、「職場での感染性呼吸器疾患(インフルエンザ、新型コロナ感染症、かぜなど)予防に関する労働・社会省による推奨事項」を1月25日に発表した。
【職場で推奨される主な感染予防対策】
- 対人間隔を確保する。
- 体調不良の際は出社しない、くしゃみや咳エチケットを順守、定期的な手洗いなどの衛生管理を実施する。
- 屋内で1.5メートルの対人間隔を確保できない場合、咳や鼻水などのかぜ症状がある人は医療用マスクやFFP2マスクを着用する。
- 換気空調設備がない場合、定期的に窓を大きく開けて短時間換気する。
- 感染性呼吸器疾患の感染率が高くなった場合には、人との接触を避けるため、オンライン会議や在宅勤務などを実施する。
(注)その他の新型コロナ関連規制は州によって異なり、連邦政府による各州の新型コロナ関連情報へのリンク集から各州の最新情報が確認できる。
(中村容子)
(ドイツ)
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