新型コロナ防疫緩和の関連措置を政府部門が相次いで発表
(中国)
北京発
2023年01月04日
中国国務院の共同防疫メカニズムが12月26日、「新型コロナウイルスによる感染に対して『乙類として分類し、乙類として管理する』を実施する全体計画案の通知」(2022年12月28日記事参照)を発表したことを受け、政府各部門が相次いで対応する措置を打ち出している。
交通運輸部は12月28日、「2023年の春節(旧正月)期間の貨物輸送や人の移動での新型コロナ感染拡大防止抑制と輸送サービス保障の全体計画方案」を発表し、各地方に対して、国務院共同防疫メカニズムの関連政策規定を厳格に執行し、合理化した防疫措置や「乙類として分類し、乙類として管理する」各種の措置を科学的・精密に実施するよう求めた。
同方案によると、今後は各種交通機関の乗客に対するPCR検査陰性証明や健康コードの確認を求めず、到着地でのPCR検査や乗客の体温測定も実施しない。また、旅客輸送業務を恣意的に停止・制限することや、車両や船舶の正常な通行を恣意的に制限することも禁止する。道路上に各種の検査ポイントを不法に設置して恣意的に車両を停止させることも厳禁する(注)。このほか、自動車のナンバープレート末尾番号による走行制限政策を実施している都市は、市民の外出ニーズなどを踏まえて、春節輸送期間の同措置の停止を検討・導入することができることも盛り込んだ。
1月8日から全ての輸入コールドチェーン食品などに対するPCR検査も廃止に
海関総署は12月28日付で公告を発表し、国務院共同防疫メカニズムの方針と国境衛生検疫法等の規定に基づき、新型コロナ感染を伝染病検疫管理の対象から外すことに関連する項目として、以下の変更を示した。
- 2023年1月8日以降、入境者全員に対するPCR検査を撤廃し、全ての入境者は入境前48時間以内のPCR検査結果を税関に申告するものとする。
- 同日以降、全ての輸入コールドチェーン食品、輸入非コールドチェーン貨物に対する国境検問施設での新型コロナPCR検査などの措置を撤廃する。
- 関係する省や自治区は国境地域の検問施設で、貨物輸送や旅客輸送を段階的に再開させる。
(注)他方で、各地方は当該地域の新型コロナ感染のピーク期に関する状況の検討・判断に基づき、法に基づいて人の移動を制限する一時的な措置を取ることができるとも規定した。
(小宮昇平)
(中国)
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