中国発・香港またはマカオ経由の台湾入境者は新型コロナ陰性証明が必要、非台湾籍入境者の治療費は自己負担
(台湾、中国)
中国北アジア課
2023年01月04日
台湾の中央流行感染症指揮センター(CDC)は1月3日、1月6日~1月31日の中国発・香港またはマカオ経由での入境者に対して、搭乗前48時間以内の新型コロナウイルス(以下、新型コロナ)PCR検査結果の陰性証明保持を義務づける(抗原検査の場合は搭乗前24時間以内)と発表した。12月28日には、2023年1月1日~31日に中国からの直行便で入境する旅客(注1)に対しては、空港でのPCR検査を行うとしていたが、香港とマカオ経由での入境についても管理を強化する。
CDCは同措置実施について、香港とマカオで中国からの入境客に対して同様の防疫措置を講じていることを踏まえたものと説明。また、中国の新型コロナ感染状況について、各地で感染が拡大しており、高齢者の感染者数や重症者数も増加しているとCDCは指摘。春節(旧正月)前後には都市と農村の間の人の移動も増えることから、感染状況に重大な影響を及ぼすことが懸念され、今後3カ月間は感染拡大が続く可能性があるとの見方を示した。
このほか、CDCは12月29日に、2023年1月1日から健康保険を持たない非台湾籍の入境者が台湾滞在期間中に新型コロナに感染した場合の隔離と治療費は自己負担とする(注2)と発表。
台湾では2022年10月13日の隔離検疫撤廃以降(2022年9月29日記事参照)、入境者の大幅な増加に伴い、台湾滞在中に感染が確認されるケースも出ている。上述のとおり、1月以降は受診費のほか、入院費、薬剤費など関連する全ての治療費が自己負担となるため、CDCは入境前に医療保険に加入し、台湾滞在期間中は現行の防疫ルールを順守し、手洗いや消毒を励行するよう呼びかけている。なお、健康保険を持たない非台湾籍の入境者が抗原検査で陽性となった場合、各地方当局が定めた「非台湾籍入境者新型コロナ自費診療所」で診療を受ける必要がある。
(注1)中国との直行便を期間限定(1月7日~2月6日)で再開する金門・馬祖地区からの入境も含まれる。中国からの観光客の入境は開放されていない。
(注2)台湾籍であれば、健康保険の有無にかかわらずに当局負担、外国籍の場合は健康保険加入者や台湾で雇用されている外国人については当局負担。
(江田真由美)
(台湾、中国)
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