大阪ガス、米イリノイ州の分散型太陽光発電事業に参画

(米国、日本)

ヒューストン発

2022年09月07日

大阪ガスの米国子会社オオサカ・ガスUSAOGUSA)は、米国の分散型太陽光発電(注1)開発事業者のサミット・リッジ・エナジー(SRE、本社:バージニア州アーリントン)と、分散型太陽光発電事業の共同実施に関する契約を831日に締結したと発表した。今後、両社の合弁会社が、SREが米国イリノイ州で新たに開発する分散型の太陽光発電所を取得し、長期間にわたり運営を行う予定だ。

合弁会社はイリノイ州の再生可能エネルギー支援制度の適用を受けて太陽光発電事業を運営する。具体的には、発電した電力全量を送配電事業者に供給し、その対価として得られる電力クレジットを家庭用や業務用・工業用顧客へ販売することで収入を得る。

SREは、米国北東部を中心に20万キロワット(kW)を超える開発実績を持つ分散型太陽光発電の開発事業者で、2016年の創業以来、順調に事業を拡大している。OGUSAは米国エネルギー事業でフリーポートLNG液化事業、シェールガス開発事業、発電事業を3本の柱として位置づけている。中でも発電事業では、天然ガス火力発電事業に加え、再エネ事業に参画することで、低・脱炭素社会の実現に貢献する計画だ。

大阪ガスグループは2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、2030年度までに自社開発や保有に加えて他社からの調達も含めて、国内外で 500kWの再エネ電源の普及を目指しており、今後も再エネの普及拡大を進めることで、低・脱炭素社会の実現に貢献するとしている。

大阪ガスは511日にはOGUSAを通じ、再生可能エネルギーによる発電事業を展開する米国オリデンと、米国内で計70kWPCS容量(注2):約60kW〕以上の複数の太陽光発電所を共同開発することに合意したと発表している(2022年5月18日記事参照)。

(注1)大規模集中型の太陽光発電設備とは異なり、需要家エリアに近接して分散設置する比較的小規模な太陽光発電設備。

(注2PCSPower Conditioning Subsystem):太陽光発電所で発電した電力(直流)を家庭などで利用するために交流に変換する機械。数値は交流変換後のもの。PCS容量が系統電力へ送電可能な最大電力となる。

(沖本憲司)

(米国、日本)

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