米FDA、新型コロナ・オミクロン株に対抗するmRNA型改良ワクチン承認
(米国)
ニューヨーク発
2022年09月01日
米国食品医薬品局(FDA)は8月31日、モデルナとファイザー・ビオンテック製の新型コロナウイルス改良ワクチン(2価ワクチン)の緊急使用承認を許可したと発表した。2回のワクチン接種完了後、または追加接種後、少なくとも2カ月経過後に接種可能としている。
モデルナ製は18歳以上、ファイザー・ビオンテック製は12歳以上が対象となる。今回の発表により、改良前のワクチンは12歳以上への追加接種としては認められなくなる。
この2価ワクチンには、改良前のワクチンに含まれているmRNA成分と、オミクロン型変異株のBA.4とBA.5に有効性があるmRNA成分の両方が含まれている。副反応は改良前のワクチンと変わらないとしている。
FDAは6月30日、2022年秋以降使用する追加接種にはオミクロン株に対抗する要素を含めることを検討しており、ワクチンメーカーに改良ワクチンの開発を要請したと発表していた(2022年7月1日記事参照)。
FDAの生物製剤評価研究センターのピーター・マークス所長は「FDAには、毎年のインフルエンザワクチンで変異株に対応するという経験が既に豊富にある。われわれは、今回の承認内容を裏付けた証拠に自信を持っている」とした。また、FDAのロバート・カリフ長官は「これから秋になり、屋内で過ごす時間が長くなることを踏まえ、対象者は皆、現在まん延している変異株に対して、より高い効果のある2価ワクチンの追加接種を受けるよう強く推奨する」と述べている。
接種開始日は、今後の米国疾病予防管理センター(CDC)の発表に基づくとみられる。
(吉田奈津絵)
(米国)
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