JERA、米マサチューセッツ州とメーン州での火力発電事業の権益取得発表
(米国、日本)
ヒューストン発
2022年05月16日
国内外で火力発電や再生エネルギー事業などに取り組むJERA(本社:東京都中央区)は5月13日、米国子会社を通じて、米国マサチューセッツ州とメーン州の火力発電事業に参画し、米インフラファンドであるストーンピーク(本社:ニューヨーク州ニューヨーク)から事業権益の100%を取得する権益売買契約を締結したと発表した。
取得する事業は、マサチューセッツ州のキャナル火力発電所の1号機から3号機〔合計出力:145.8万キロワット(kW)〕、メーン州のバックスポート火力発電所(17.5万kW)で、これらの合計出力は163.3万kWとなる。JERAは、これまで培ってきた技術力を生かし、さらなる効率的な運転・保守に努め、同事業の価値向上に努めるとしている。
JERAはこれら火力発電所の脱炭素化を進めるため、バイオ燃料への転換、大規模再生可能エネルギー案件の開発支援、ガスタービンでの水素混焼、蓄電池の活用などの取り組みを検討する。同社は「再生可能エネルギーと低炭素火力を組み合わせたクリーンエネルギー供給基盤を提供する」としている。
JERAは米国での脱炭素化事業を進めており、米国子会社を通じて参画しているニュージャージー州のリンデンガス火力発電事業の事業会社リンデン・コージェン・ホールディングスが米国石油精製大手フィリップス66(テキサス州ヒューストン)との間で、石油精製所で生産した水素を含むガスの引き取りに関する契約を締結したことを2021年7月28日に発表している(2021年7月30日記事参照)。同年11月15日には、米国子会社を通じてフリーポートLNG(液化天然ガス)プロジェクトを運営するフリーポートLNGデベロップメント(本社:テキサス州ヒューストン)への出資を発表した(2021年11月16日記事参照)ほか、同年12月2日には米国子会社を通じてテキサス州エル・サウズ陸上風力発電事業に参画すると発表している(2021年12月3日記事参照)。さらに、2022年3月2日には、トレーディング子会社であるJERA・グローバル・マーケッツを通じて、米国ルイジアナ州のカルカシュー・パスLNGプロジェクトで初めて生産されたLNGを引き取ったと発表している(2022年3月4日記事参照)。
(沖本憲司)
(米国、日本)
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