英米の貿易・投資関係強化に向け、大西洋横断対話の開始発表

(英国、米国)

ロンドン発

2022年03月17日

英国政府は3月16日、米国との間で貿易・投資関係強化に向けて新たに「大西洋貿易の未来に関する対話」を開始すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。

この対話は、英国のボリス・ジョンソン首相と米国のジョー・バイデン大統領が2021年6月に発表した「新大西洋憲章」PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)2021年6月11日記事参照)を踏まえたもの。英米両政府は同対話を通じて、両国の共通の価値観に基づく国際貿易における相互の優先事項の推進に協力しつつ、両国の労働者や企業に資する革新的かつ包摂的な経済成長を促すとしている。また、英国政府は同対話について、地域活性化(レベリングアップ)アジェンダ(2022年2月4日記事参照)や新型コロナウイルスのパンデミックからの復興に向けた両国間の幅広い通商戦略の中で、重要な一歩として位置付けている。

第1回対話は3月21、22日に、米国メリーランド州ボルチモアで開催され、2回目は2022年春後半に英国開催される予定。対話には英国のアン・マリー・トレビリアン国際通商相、米国通商代表部(USTR)のキャサリン・タイ代表のほか、政府高官、市民社会、企業、労働組合などが参加する予定。

トレビリアン国際通商相は同対話について「さらに容易で迅速に、かつより高い費用対効果で、大西洋間の貿易を行う絶好の機会である一方、サプライチェーンの混乱や気候変動などわれわれが直面する喫緊の課題解決に取り組むためのものだ」とした。

国際通商省の発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(2月18日)によると、2020年10月~2021年9月の対米輸出(財、サービス)は2019年10月~2020年9月比3.3%減の1,307億ポンド(約20兆3,892億円、1ポンド=約156円)、対米輸入(財、サービス)は同3.2%増の793億ポンドとなっている。米国との貿易額は同期間の英国の貿易額全体の16.7%を占めており、最大の貿易相手国となっている。

(オステンドルフ・七海・ありさ)

(英国、米国)

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