入境時の隔離を7日間に短縮、営業規制も緩和へ
(香港)
香港発
2022年03月23日
香港政府トップの林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は3月21日、香港市民(IDカードやビザ保持者)の海外からの入境に関する措置を4月1日から緩和すると発表した。政府指定の検疫ホテルでの隔離期間が14日間から7日間に短縮されるほか、米国、英国など9カ国からの旅客便乗り入れ禁止措置を解除する。また、4月21日以降、飲食店などの営業規制を3段階に分けて緩和する。
各措置の詳細は以下のとおり。
【入境時の隔離措置の緩和】
- 新型コロナウイルスワクチン接種済みの香港市民が対象。4月1日から実施。
- 入境5日目のPCR検査および同6、7日目の迅速抗原検査結果が陰性であれば、検疫ホテルから出ることが可能。なお、ホテルから自宅などへの移動後も、7日間の自主観察および入境12日目の地域検査センターでのPCR検査実施が必要。
- 飛行機搭乗時は、離陸予定時刻48時間以内に実施したPCR検査の陰性証明と検疫ホテルの予約確認書(7泊分)の提示が必要。
【旅客便乗り入れ禁止の解除】
- 指定9カ国(オーストラリア、カナダ、フランス、インド、ネパール、パキスタン、フィリピン、英国、米国)からの旅客便の香港着陸禁止措置を解除。4月1日から実施。
【営業規制の緩和】
- 4月21日以降、3カ月間をかけ3段階に分けて営業規制を緩和。
- 第1段階では、午後6時から10時までの夜間店舗内飲食を認め、1テーブル当たりの着席可能人数を2人から4人に緩和。フィットネスセンター、ネイルサロンなど美容施設、運動場、映画館などの再開を認める。
- 第2段階では、午前0時までの夜間店舗内飲食を認め、1テーブル当たりの着席可能人数を8人までに緩和。バーの営業再開を認める(テーブル着席人数などは飲食店と異なる)。プール、ビーチ、カラオケ店、マージャン店などの再開を認める。
- 第3段階では、全ての営業制限を撤廃する。
【その他】
- 予定どおりイースター休暇後の4月19日から、幼稚園、小学校などの対面授業再開を認める。
- DSE(大学入試試験)は、4月22日からの実施に向けて準備を進める。
全市民検査は見合わせ
林鄭長官はまた、3月にも計画されていた、全市民へのPCR検査実施(2022年2月24日記事参照)は見合わせると発表した。適切な時期と条件が備わるのを見極め、実施を再検討する可能性に言及しつつも、現段階における限られた人的、物的資源のもとでの実施は適切でないとした。
(渕田裕介)
(香港)
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