米西海岸の主要2港、滞留コンテナへの追加課金開始を11月15日以降に変更
(米国)
米州課
2021年11月01日
米国西海岸の主要港であるロサンゼルス港とロングビーチ港は10月29日、両港湾の評議会で、港内に滞留する輸入コンテナへの課金開始を11月15日以降とすることをそれぞれ決定した(ロサンゼルス港、ロングビーチ港)。両港は輸入コンテナの滞留を早期に解消するため、海上輸送業者に対し、11月1日から追加料金を課す方針を発表していた(2021年10月28日記事参照)。
コンテナの滞留料についても同日更新し、鉄道で輸送するコンテナについては、3日目からだったのが、6日目からコンテナ1個につき1日当たり100ドルの累積の追加料金を課すことに変更した。トラックで輸送するコンテナは、当初の発表どおり、9日目から累積の追加料金を課す。例えば、トラックで輸送するコンテナの滞留の9日目は100ドルの追加料金、10日目は200ドルの追加料金、11日目は300ドルの追加料金がそれぞれ課され、3日間の累積で600ドルの追加料金で課金される。
ロサンゼルス港湾委員会のジェイミー・リー委員長は声明で「このプログラムの目的は、収益を上げることではない。サプライチェーンのパートナーには、滞留時間を短縮し、入港を待つ船のスペースを確保できるよう、オペレーションを変更してもらう必要がある」と発言した。また、ロサンゼルス港湾局のジーン・セロカ局長は、状況が改善すれば11月15日以降の追加料金開始を延期する裁量権を持っているとし、「われわれの目標は、埠頭(ふとう)の状態が大幅に改善され、追加料金を支払う必要がなくなることだ」と述べ、今後の滞留状況を見た上で課金の開始を判断する意向を示した。10月29日時点で、ロサンゼルス港とロングビーチ港があるサンペドロ湾沖合で入港を待つコンテナ船は78隻となっている。
(高山さわ)
(米国)
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