米ニューヨーク市、全公務員に新型コロナワクチン接種を義務化
(米国)
ニューヨーク発
2021年10月21日
米国ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長は10月20日、市に勤める全公務員に対する新型コロナウイルスワクチン接種の義務化を発表した。これにより、警察局、消防局、衛生局を含む公務員、刑務所に勤務する民間職員(注)、医療機関に勤務する公務員は11月1日までに少なくとも1回の接種を終えている証明を提出することが義務付けられる。接種義務化の対象者は合計約16万人で、うち71%は既に少なくとも1回の接種を済ませているという。
また今回の発表では、9月末に公立学校と市の医療機関の従業員に対してワクチン接種が義務化(2021年8月24日記事参照)された後、これまでに公立学校では96%、市の医療機関では95%の従業員がワクチンを接種したとしている。一方で、10月上旬には、期限までにワクチン接種義務を果たさなかった公立学校の警備員1,800人が無給休暇となった(「ウォールストリート・ジャーナル」紙電子版10月4日)。また、10月4日には、ニューヨーク州で最大規模の医療機関であるノースウェル・ヘルスが、ワクチン接種義務を果たさなかった従業員1,400人に対し、離職を求めたと発表した(「ニューヨーク・タイムズ」紙電子版10月4日)。
デブラシオ市長は、今回のワクチン接種義務化に伴い、10月20日から29日午後5時までの間に1回目のワクチン接種を受けた者には、次回の給料に500ドルを上乗せする。一方、期限までに1回目の接種も受けていない者は、接種を受けて管理監督者に証明を提示するまでの期間、無給休暇となる。
(注)刑務所に勤務する民間職員に対する接種証明の提出期限は11月1日だが、刑務所に勤務する公務員に対する期限は、人手不足を理由に12月1日としている。
(吉田奈津絵)
(米国)
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