米FDA、ファイザー製ワクチン承認、軍・教育現場での接種義務化進む
(米国)
ニューヨーク発
2021年08月24日
米国食品医薬品局(FDA)は8月23日、ファイザー・ビオンテック製の新型コロナウイルスワクチンの16歳以上への使用を正式に承認すると発表した。同ウイルス用ワクチンの全面的な承認は全米初となる。同ワクチンについては、これまで緊急使用を許可していたが、今後は「コミナティ筋注(Comirnaty)」の商品名で市場に出回ることになる。また、12歳から15歳への接種と、免疫力が低下している人への3度目の接種は、引き続き緊急使用許可の下で認められる。ジャネット・ウッドコックFDA長官代行は、今回の承認がワクチンの安全性に対する人々の自信を強めるとして、「新型コロナウイルス感染拡大との闘いが続く中での重要な節目となる」とその意義を強調した。
今回の承認を受け、国防総省のジョン・カービー報道官は同日、軍人に対するワクチン接種の義務化に向けて手続きを進めていくと発表した。
ニューヨーク市のビル・デブラシオ市長も同日、保健・精神衛生局のデイブ・チョクシ局長らとともに、市内の公立学校に勤める教職員などに対し、少なくとも1度のワクチン接種を受けたという証明を9月27日までに提示することを義務化すると発表した。同市長と同局長は以前、ワクチン接種を受けない場合は週1回の検査受診結果の提示も認められると発表していたが(2021年7月28日記事参照)、今回の発表により、9月27日以降はその選択肢が認められなくなる。現在、市の教育局に所属する教職員を含む約14万8,000人のうち、少なくとも63%が1度目のワクチンを接種したという。
ニュージャージー州でも、フィル・マーフィー州知事が同日、公立と私立の幼稚園から高校までの教職員に対し、10月18日までにワクチン接種を完了させた証明の提示を義務化すると発表し、提示しない場合は週1~2回の検査義務を課すとした(「NJ.com」8月23日)。
コネチカット州では、ネッド・ラモント州知事が19日に、公立の幼稚園から高校に勤務する教職員と保育施設の従業員に対し、9月27日までに少なくとも1度の接種を受けたという証明の提出を義務付けると発表しており、受けない場合は週1回の検査受診結果の提示も認めるとしている。
(吉田奈津絵)
(米国)
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