人口1億人を突破、2030年には1億2,000万人の予測
(エジプト)
カイロ発
2020年02月19日
中央動員統計局(CAPMAS)によると、2月11日にエジプトの人口が1億人を突破した。世界14位、中東・北アフリカ地域では最大で、アフリカ大陸ではナイジェリア、エチオピアに次ぐ3位の人口大国となっている。国連統計によると、2019年の世界人口77億人の約1.3%、アフリカ人口13億人の約8%、アラブ諸国人口約4億人の約25%がエジプト人となる。また、ムスリム人口約18億人(ピュー・リサーチ、2015年)の約5%がエジプト人ムスリム(エジプトの約9割がムスリム)となる。約1億人の同規模の国としては、フィリピンやエチオピア、ベトナムなどがある。
人口の推移をみると、2010年時点の8,044万人から、この10年で約2,000万人増加している。国連の人口推計によると、エジプトの人口増加率は今後も長期にわたり年2%程度で推移し、2030年には1億2,000万人に達して日本の人口を超え、2050年には1億5,000万人に達し世界9位の人口規模になると予測されている。中位の人口予測においては、2080年に2億人まで増加すると予測されている。中央年齢は約24.6歳(2019年時点)と若年層が多く、人口構成はピラミッド型だ。CAPMASによると、労働人口は約2019年10月時点で2,840万人となった。
国土の約95%が砂漠であるため、ナイル川沿いに多くの人が住んでおり、都市部の人口密度が高い。カイロ県993万人と隣のギザ県908万人のカイロ首都圏に人口の約2割が集中している。近年は、カイロに隣接するシャルケーヤ県の人口の伸びが顕著で、754万人となっている。政府は首都圏の人口増加に対処するため、カイロから約60キロ東の砂漠を開発し、新行政首都を建設している(2019年5月1日記事参照)。また、エジプト最大の港があり、第2の都市といわれるアレキサンドリアを含むアレキサンドリア県は、県の面積が狭いこともあり、人口は537万人だ。
(井澤壌士)
(エジプト)
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