合意不成立なら2019年3月2日に対中制裁関税を引き上げ

(米国、中国)

ニューヨーク発

2018年12月20日

米通商代表部(USTR)は12月19日付の官報PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)で、対中輸入額2,000億ドル相当の5,745品目PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)(米国関税率表の上位8桁、一部品目は部分的に対象)に賦課している1972年通商法301条に基づく制裁関税の税率引き上げ日時について、「米国東部時間2019年3月2日0時1分」と正式に発表した。

この関税引き上げは、当初2019年1月1日に予定されていたが、12月1日の米中首脳会談で90日間の両国間協議(2018年12月3日記事参照)を直ちに開始することが決まったことを受け、延期されている。米国政府はこの協議で合意が得られなかった場合は現行10%の関税率を予定通どおり25%に引き上げるとしたが、関税引き上げ日時については正式に発表していなかった(注)。

なお、トランプ大統領は12月4日にツイッターで、「延長されない限り」協議はアルゼンチンでの習近平国家主席との夕食から90日後に終わるとして、協議延長の可能性を排除しなかった。一方、ロバート・ライトハイザーUSTR代表は、「今回の期限は厳格なものだ」として、協議期間の延長を視野に入れずに交渉を行うことを強調している(CBSニュース12月9日)。

(注)90日間の起点日については、ラリー・クドロー国家経済会議(NEC)委員長が当初の関税引き上げ予定日である「2019年1月1日から」と12月3日に記者向けに発言したが、ホワイトハウスは米中首脳会談時が行われた「2018年12月1日」が起点日であると訂正していた(アクシオス12月3日)。

(鈴木敦)

(米国、中国)

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