海外プロジェクト入札にかかわるパフォーマンス・ボンド
質問
海外でプロジェクトの入札に参加します。落札した場合に要求されるパフォーマンス・ボンドについて教えてください。
回答
パフォーマンス・ボンド(Performance Bond)とは「契約履行保証状」のことで、主として海外プロジェクト(大型プラント輸出や海外建設工事など)の入札などにおいて、落札者が海外の発注者と輸出契約等を締結する際に、その契約内容を誠実に履行することを担保する目的で発行される保証状です。従って、落札者が輸出契約等の義務を果たさず債務不履行に陥った場合、発注者は自らが被る損害を補填するために、保証状の発行者に対して保証実行を請求することになります。
「パフォーマンス・ボンドを積む」とは、具体的には、銀行や損害保険会社に、契約履行保証状を輸出契約の発注者に対して発行してもらうことです。保証状の発行人、つまり保証人は銀行ないしは損害保険会社となります。保証状を発行してもらうに際しての必要手続きや条件などは、銀行や損害保険会社と事前に十分に話し合い、確認する必要があります。
パフォーマンス・ボンドは通常、「契約不履行時には契約金額の何%までを発注者に支払うか」を取り決め、発行者はこれを無条件かつ取消不能で保証するものです。取り交わした輸出契約等の契約条件のみならず、合意した条件変更や欠陥商品の交換などに至るまで、契約履行対象としてパフォーマンス・ボンドの上で明示されることが多くあります。また、納期内に輸出契約等を完了しない場合に発生する遅延損害金もこの保証に含まれます。パフォーマンス・ボンドの有効期間として、契約条件として設定された保障期間(Warranty Period)が終了するまでを要求されることがあります。
調査時点:2016/12
記事番号: A-011226
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