シリーズ「バルト3国のITビジネス」 イノベーション生むリトアニア・ラトビア
2018年11月15日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
ジェトロ・ウェブアクセシビリティ方針に基づき、「世界は今」では次のような取り組みを行っています。
- 聴覚障害をお持ちの方向け
- 字幕キャプションを用意しています。動画コントロールバーで字幕をオンにしてご利用ください。ただし、Internet Explorerでは文字体裁が崩れるため、 Google ChromeやFirefoxのご利用を推奨します。
- 視覚障害をお持ちの方向け
- 動画の内容をテキストに起こした「テキスト解説」をご利用ください。動画の次にテキスト解説を表示させるリンクがあります。
東欧のバルト諸国からユニークなアイデアで日本に参入するスタートアップがある。釣りが国民的な娯楽というリトアニアのある企業は、釣り竿を使ったコンパクトな魚群探知機で個人ユーザーの新たな市場を開拓する。また、アイスホッケーが人気のラトビアでAIによるビデオ審判システムを開発した企業は、他のスポーツにも利用を拡大。そして、地元航空会社のマイレージサービスから派生した仮想通貨を開発する企業や、風力発電設備のメンテナンスに着目したドローン・メーカー。それらに共通するのは、その土地ならではの発想ながら、世界市場を前提にしたスピード感のある展開だ。日本企業はこうした取り組みからどのようなヒントを得、商機を見出すことができるのか。現地を取材した。
(11分20秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイ オープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図から飛び出した、中が空洞になった地球儀が、回転しながら拡大表示される。 さらに世界のさまざまな都市の画像が周囲を取り巻きタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」
映像説明: スタジオ。 地球と都市の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 紺色のブラウスにベージュのロングスカート。
テロップ: 宮瀬 茉祐子(みやせ まゆこ)
宮瀬キャスター: 世界は今、ジェトロ グローバル アイ。 シリーズでご紹介する「バルト3国(さんごく)のIT(あいてぃー)ビジネス」。 今回は、リトアニアとラトビアを特集します。 いずれも小さな国ですが、イノベーションをもたらす多くのスタートアップが生まれ、積極的に海外展開を進めています。 そうした企業と、それらがどのような環境で生まれているのか、 現地で取材しました。
テロップ: シリーズ「バルト3国(さんごく)のIT(あいてぃー)ビジネス」 イノベーション生むリトアニア・ラトビア
映像説明: 湖のほとり。左胸に「DEEPER SONAR」とロゴが入った黒とオレンジ色(いろ)のウェアを着た男性が釣り竿を握っている。左手で釣り糸の先につながったテニスボールほどの黒い球体状の小型機器をキャッチする。
ナレーション: 釣り竿の糸の先にある、こちら。 釣りに革命を起こしたと言われる商品だ。
映像説明: 湖のほとり。サングラスをかけて紺色のパーカーを着た男性が湖に向かって釣り竿を振る。釣り糸の先につけられた黒い球体状の小型機器が遠く離れた水面に落ち、水しぶきが立つ。 男性がリールを巻きながら、釣り竿のリール近くに取り付けられたスマートフォンの画面を見る。 横向きの画面に映ったコンピューターグラフィックの画像。水深約2.2メートル付近に大小3匹の魚のイラストが表示されている。
テロップ: コンパクトな魚群(ぎょぐん)探知機
ナレーション: 水中へ投げたら… スマートフォンを確認。 実はこれ、コンパクトな魚群(ぎょぐん)探知機。
映像説明: 左胸に「deeper」のロゴの入った紺色のパーカー姿の男性が右手に釣り竿、左手に黒い球体状の魚群(ぎょぐん)探知機を持ってカメラに向かって立つ。左手に持った魚群(ぎょぐん)探知機の中央に、「deeper pro +」と白文字でロゴがプリントされている。 釣り糸の先の探知機が大きく揺れ、湖の方に放たれる。 魚群(ぎょぐん)探知機が水中に沈むと、男性がリールを巻く。 スマートフォンの画面。水深2.2メートル付近で一列になって泳ぐ魚の群れがイラストで表示されている。 中央で2分割された画面。左側は水底地形図。水深が黄色(きいろ)から緑、水色へと変化するグラデーションで示されている。右側には探知機が測定した水深データの断面図。
ナレーション: 従来の船に据え置きされたものとは違い、釣り竿に取り付けることで、スマホの画面がモニターになり、陸から水深や魚の確認が可能だ。 また、アプリが本体のGPSと連動して、水中の様子を記録することもできる。
映像説明: サングラスをかけてパーカーを着た男性が釣り竿を湖の方に振り投げる。釣り竿がしなり、釣り糸の先の魚群(ぎょぐん)探知機が湖に着水する。すぐさま男性が手元のスマートフォンを確認してリールを巻く。 湖のほとり。「deeper」の白いのぼりが立てられ、円筒形(えんとうけい)のテーブルの上に商品のパッケージが置かれている。
テロップ: ディーパー Deeper
ナレーション: 湖や川が多く、釣りが国民的な娯楽というリトアニア。 この国で5年前に誕生したスタートアップ、「ディーパー」。
映像説明: テーブルの上に置かれたディーパーの商品パッケージとテニスボールほどの黒い探知機。数十枚の三つ折り(みつおり)パンフレットも用意されている。パッケージには、水面に浮かぶ探知機とその横を泳ぐ魚が描かれて(えがかれて)いる。魚群(ぎょぐん)探知機にカメラがズームインする。黒い球体の中央に「deeper pro+」と白文字でロゴがプリントされている。
テロップ: CES2016 イノベーションアワード受賞
ナレーション: 開発後、すぐに海外市場に目を向け、商品を100ヵ国以上に出荷。 これまでにない発想が評価され、国際的な家電見本市のイノベーションアワードなど、多数の賞を受賞している。 そんななか、2年前に戦略を変更したという。
映像説明: 湖のほとりで、左胸に「DEEPER SONAR」とロゴが入った黒とオレンジ色(いろ)のウェアを着た金髪の男性が右手に魚群(ぎょぐん)探知機、左手にdeeperのパッケージを持ちながらインタビューに答える。 スマートフォンの画面に、水深を表す数字と魚の群れのイラストが映る。
テロップ: ディーパー アイバラス・バカナス 営業部長
バカナス営業部長・英語: 私たちは世界での販売戦略を変更した。 現地の言語によるコールセンターを設けるなど、ローカライズを迅速に進めるため、焦点を20ヵ国に絞った。 北米、欧州、日本、韓国、豪州は、非常に大きな市場。
映像説明: 机の上に並べられた、deeperの製品の日本語版リーフレット。表紙には、水辺で釣り竿を構えてスマートフォンを見る男性の写真や、陸(おか)釣り、カヤック釣り、穴釣りの写真。 中央にオレンジ色(いろ)の文字で「スマートフォンで水中や魚が見えてくる!」とキャッチコピーがあり、その下に黒字で「世界No.1(ナンバーワン) キャスト可能なスマートソナー」と書かれている。もう1冊のリーフレットはページが見開きで置かれ、アプリや機能が説明されている。
テロップ: 日本語版リーフレット
ナレーション: 去年、日本にも代理店を設け、
映像説明: タブレットの画面。日本語でマニュアルが表示されている。スタートアップガイドなどのメニューが並び、タップするとイラストや説明が書かれたページに切り替わる。
テロップ: 日本語版マニュアル
ナレーション: 販売店や購入者へのアフターサービスの体制も整えた。 これにより、売上は5割増加したという。
映像説明: 湖を背に立つバカナス営業部長。背後で数人が釣りをしている。 サングラスをかけて紺色のパーカーを着た男性が魚群(ぎょぐん)探知機を付けた釣り竿を湖の方に向かって振り下ろし、スマートフォンを確認したあとにリールを巻く。 右手に魚群(ぎょぐん)探知機、左手にdeeperのパッケージを持ちながら話を続けるバカナス営業部長。
バカナス営業部長・英語: 今後の世界展開においても、日本は重要な市場。 たくさんの人が釣りを趣味として楽しみ、釣り具のチェーン店も多い。 釣り人(つりびと)の80%は船を持っていない。 岸から釣りをするのでこの商品は適している。 われわれにはまだ多くの可能性がある。
映像説明: 低層の建物の上に曇り空が広がる。建物の前にとまる大型バス。 スーツ姿の日本人の男女、数十人が、バスのほうから道を渡って歩いてくる。
テロップ: 2018年9月2~(から)8日 バルト3国(さんごく) 経済ミッション 主催:ジェトロ
ナレーション: リトアニアでは、多くの革新的なスタートアップが誕生している。 その活気ある現場をひと目見ようと、日本企業の一行が視察に訪れた。
映像説明: 街並みの俯瞰。大きな川の両側に古くからの街並みが広がる。レンガ色(いろ)の屋根が連なり、所々に緑が生い茂る。 画面の右下、四角い枠内にリトアニアを示す地図のイラスト。バルト海(かい)を中心に、西にスウェーデン、北にフィンランド、東側は北から順にロシア、エストニア、ラトビア、リトアニアが囲み、南にポーランドとドイツが位置する。地図のイラストの右側に白文字のテロップで「リトアニア」。
テロップ: リトアニア
映像説明: 街並みの俯瞰。街の中心部に建つ、鐘をつるした白い塔にズームインする。
ナレーション: バルト3国(3国)で最も南に位置するリトアニア。
テロップ: 北海道の約8割の面積 人口 約280万人
ナレーション: 北海道の8割ほどの面積に、およそ280万人が暮らす。 3ヵ国の中では人口は最も多い国だ。
映像説明: 河川敷。地面すれすれに赤や黄色(きろ)、青など、カラフルで大きな熱気球がいくつも並び、ぱらぱらと上昇していく。画面左下にリトアニア・ビリニュスを示す地図のイラスト。リトアニアの南東に位置しているビリニュス。
テロップ: ビリニュス
ナレーション: 首都ビリニュスは内陸部の町。
映像説明: 曇り空の下にそびえる白亜の大聖堂。高く太い6本の柱が大きな三角屋根を支える。屋根の両端と中央に聖人の像が立ち、中央の彫像は金色の十字架を捧げ持っている。 レンガ造りの教会。とがった屋根が伸びる教会の入り口に向かって、人々が列になって進む。
ナレーション: さまざまな様式の教会が立ち並ぶ歴史地区は世界遺産に登録され、多くの観光客が訪れている。
映像説明: 大聖堂前の広場。ぶら下げられたちょうちんに、日本語で店や人物の名前が書かれている。 テントが並び、大勢の人が集まっている。 コスプレをした男女のグループ。髪を赤と白で染め分けた人や、緑色(みどりいろ)の髪をなでつけ、紫のコスチュームで身を包んだ人もいる。 合気道と書かれたのぼりを立てて、技の模範演武をしているコーナー。 手に動物のぬいぐるみを持ち、着物姿で歩く男女。 「NOW JAPAN」の幕を背に、笑顔で記念撮影をする。
テロップ: nowJapan 2018
ナレーション: 実は、リトアニアは日本とつながりが深い国だ。 毎年、日本(にほん)文化フェスティバル「ナウジャパン」が開催され、多くの人でにぎわう。 マンガ・コスプレといったポップカルチャーから、日本(にほん)料理・合気道など日本の伝統文化が紹介されている。
映像説明: 石畳が続く街なかの通り。中世の面影を残す外観のホテルやレストランが軒を連ねる。 板塀(いたべい)に打ち付けられた小さな看板。リトアニア語と英語、日本語で「杉原記念館・入口」と記されている。
テロップ: カウナス
ナレーション: そのつながりは戦前にさかのぼる。
映像説明: 板塀(いたべい)の先にどっしりとした造りの建物。その映像を背景に、モノクロの人物写真が浮かび上がる。 背広姿でデスクに座り、カメラを見つめる男性。髪はきれいになでつけられ、口元にかすかな笑みが浮かべている。写真が消えると、当時の執務室を再現した部屋。壁に日本の国旗が掲げられ、デスクには広げられた書類や、杉原の写真、スタンプやパスポートが置かれている。
テロップ: 杉原 千畝(すぎはら ちうね)
ナレーション: 外交官・杉原千畝が、ナチスドイツに追われたユダヤ人にビザを発給し救った地が、このリトアニア。 その功績は現在まで伝えられている。
映像説明:
緑豊かな公園。入り口にはどっしりとした大きな門。青い横断幕が掛かり、白い文字で「Vilnius Tech Park(ビリニュス・テック・パーク)」と書かれている。 敷地内には木々(きぎ)が立ち並び、低層の建物が道路沿いに点在している。
テロップ: ビリニュス・テック・パーク Vilnius Tech Park
ナレーション: 緑に囲まれた町、ビリニュスで広大な公園の中にあるこちらの施設。
映像説明: 大きなジオラマが置かれた室内。ワンピースを着て、眼鏡をかけた女性がジオラマの説明をしている。 敷地の中央部分に緑が広がり、それを挟んで赤い屋根の建築模型が並ぶ。 公園の一角。明るいグレーの壁と赤い屋根の平屋の建物がコの字型に広がる。前庭には、建物を囲むように木々がそびえ立つ。
ナレーション: 8万平方メートルの敷地の中にオフィススペースがあり、 多くのスタートアップ、投資会社などが入居し、リトアニアのエコシステムの 中心的な役割を担っている。
映像説明: 建物の入り口。黒いドアの脇に矢印の形をした枠。中にローマ字でdeeperと綴られている。ドアの左右に白枠の窓が並ぶ。
ナレーション: 冒頭に紹介したスタートアップ ディーパーも籍を置く。
映像説明: プレゼンテーションルーム。高い天井から大型のスクリーンが垂れ、スマートフォンの画像が映し出されている。 数十人の参加者の前に金髪で眼鏡をかけた女性が立ち、背後のスクリーンを示しながら笑顔で説明をしている。
テロップ: スタートアップによるプレゼンテーション
ナレーション: ここではスタートアップが国際的に成長するための交流も、盛んに行なわれている。
映像説明: 大勢の人々が行き交う街なかの歩道。数人は立ち話をしている。 茶色い壁のオフィス室内。木目調のデスクが並ぶ。十数人の男性がノートパソコンに向かう映像を背景に、統計のデータが白い枠の中に表示される。
テロップ: 30~(から)34歳の大学卒業者 比率 EU(いーゆー)28ヵ国平均 40% リトアニア 58% 出所 EU(いーゆー)統計局(2017年)
ナレーション: リトアニアは、スタートアップで活躍する30代前半の大学卒業者の比率がEU(いーゆー)域内で最も高い。
映像説明: 天井が高く明るいオフィス。片隅にソファーセットが用意されている。広々とした机7台に男女が座り、机上のモニターやノートパソコンを見つめている。
ナレーション: この高い教育レベルの人材が確保できることなどを背景に、多くのスタートアップが誕生している。
映像説明: 大きな窓ガラスのある、明るいホール。スーツ姿の男女が会場を埋め尽くしている。会場のあちらこちらで談笑するビジネスマンたち。
テロップ: 日本企業の視察団との交流会
ナレーション: 日本企業の視察団との交流会では、
映像説明: 背の高い女性とメモを片手に話をする日本人の男性。 バーテーブルを囲んで話し込む、紺色のジャケットを着た現地の男性と2人の日本人。 小柄な日本人ビジネスマンが真剣なまなざしで現地の男性と話をする。 現地の若い女性と意見交換をする、白髪交じりの日本人男性。
テロップ: リトアニアから約140人が参加
ナレーション: 日本企業の視察団との交流会では、リトアニアからおよそ140人が参加し、活発な情報交換が行われた。
映像説明: 紺のジャケット姿の日本人男性が、眼鏡をかけた長いひげの外国人男性とにこやかに言葉を交わしている。
テロップ: ケアレビュー 加藤 良平 社長
ナレーション: 医療業界に関する調査や情報提供を行う加藤さんは。
加藤社長: 物価もそんなに高くないし、
映像説明: ソファに腰掛けてインタビューに答える加藤社長。
加藤社長: 企業に対する支援みたいなのも行われているっていう、そういう環境面ではリトアニア気に入ったんですけども、
映像説明: プレゼンテーションルーム。スクリーンを背に、白いジャケットの女性が話をしている。 20名ほどの参加者とともに、真剣な表情で聞き入る加藤社長。 加藤社長がうなずきながら話を続ける。
加藤社長: リソースを持っていない国にこそ、この大きな変革というかチャンスの可能性あるなっていう、そのパワーというかエネルギーをすごく感じたのは、はい、よかったかなと思いますね。
映像説明: 大きな窓ガラスのある、明るいホール。加藤社長が軽食を手に持ちながら、紺色のジャケットを着た外国人男性と話をする。
ナレーション: 将来、EU(いーゆー)向けの拠点をバルト3国(さんごく)に設けることも、視野に入ったという。
映像説明: 屋内のスケートリンク。アイスホッケーの試合が行われている。 白いユニフォームの選手がパックを持つと、サイドにいる味方にパスを送り、近づいてくる赤いユニフォームの選手をかわす。
テロップ: 横浜市
ナレーション: 一方、リトアニアの隣国、ラトビアにも斬新な技術で日本市場を目指す企業がある。
映像説明: 観客席の2階。テーブルの上に置かれたノートパソコンとタブレットに、異なる角度から映したリンクの様子が4分割された画面に映っている。丸刈りの男性が画面を見つめている。 4分割された画面のアップ。左上から時計回りに、赤いユニフォームのチームのゴール付近、相手チームのゴール付近、魚眼レンズで捉えたリンク全体、試合の経過時間が映し出されている。
テロップ: プレイ・ジニアリング PlayGineering
ナレーション: 映像によるスポーツの中継と解析サービスを提供する、「プレイ・ジニアリング」だ。
映像説明: 2階からリンクを見下ろすように設置されたビデオカメラ。 リンク全体を真上から撮影した映像。背番号で紐付けられた選手と審判全員の動きがリアルタイムで映し出される。(映像提供 プレイ・ジニアリング)
ナレーション: コーチ向けの分析、ビデオ審判などを、AI(えーあい)や独自のシステムにより、自動で行う。
映像説明: 通路で、がっしりした体格の丸刈りの男性がインタビューに答える。 4分割された画面のアップ。左上から時計回りに、赤いユニフォームのチームのゴール付近、相手チームのゴール付近、魚眼レンズで捉えたリンク全体、試合の経過時間が映し出されている。 2階の高い位置から見下ろすように会場を撮影するカメラ。作動ランプが点滅する。 ノートパソコンとタブレットが設置された2階のテーブル。丸刈りの男性が2つの画面を見つめる。 会場の通路で話を続ける丸刈りの男性。
テロップ: プレイ・ジニアリング アイバルス・ブスマニス CTO
ブスマニス CTO・英語: 他社との違いは、複数のカメラを使用しても人の手を介さないシステムだ。 簡単に持ち運べ、大がかりな装置を必要としない。
映像説明: 試合が行われているリンク。両チームの選手2人が審判を挟んで向かい合い、氷の上でスティックを交える。審判が2人のあいだにパックを落とす。 小さなパックを追いかける両チームの選手たち。 2階から会場を見下ろすように撮影しているビデオカメラ。三脚が手すりに固定されている。 カメラから少し離れたテーブルで、ブスマニスCTOがパソコンの画面を見つめて映像を確認している。
ナレーション: アイスホッケーが盛んなラトビアで誕生し、ワールドカップでも採用されている。 さらにハンドボールやバスケットボールの試合でも利用され、現在18ヵ国で使われている。
映像説明: 4分割された画面。左上から時計回りに、赤いユニフォームのチームのゴール付近、相手チームのゴール付近、魚眼レンズで捉えたリンク全体、試合の経過時間が映し出されている。それぞれのチームのキーパーがシュートをブロックしているゴール付近の様子や、選手たちの練習の様子を捉えたリンク全体の様子などが映し出されている。 2階のスコアボードの下にビデオカメラがリンクを見下ろすように設置されている。
ナレーション: 今月、日本で行われたアイスホッケーアジアリーグでは、ビデオ審判のシステムが導入された。
映像説明: スケートリンクの2階で、スーツ姿の男性がインタビューに答える。 アイスホッケーの試合が行われているリンク。 4分割された画面。左上から時計回りに、赤いユニフォームのチームのゴール付近、相手チームのゴール付近、魚眼レンズで捉えたリンク全体、試合の経過時間が映し出されている。それぞれのチームのキーパーがシュートをブロックしているゴール付近の様子や、選手たちの練習の様子を捉えたリンク全体の様子などが映し出されている。 スコアボードの下にビデオカメラがリンクを見下ろすように設置されている。 背広姿の男性がうなずきながら話しを続ける。
テロップ: アジアリーグアイスホッケー 事務局 山口 盛之(やまぐち もりゆき) さん
山口さん: 世界的に(ビデオ審判による)ゴールジャッシステムというのが標準装備されてきまして、 日本でなかなかまだ導入が少ないんですけれども、それに追いつくために、なるべく低コストで、しかし、でも、クオリティーが高いものを使いたいということで、今回、施設を使わせていただきました。
映像説明: 走行中の車からの車窓風景。片側二車線の広い道路を何台もの車が走る。両脇には木々(きぎ)が立ち、進行方向には高層ビルが建っている。 広場を日本の視察団の一行が歩いていく。
テロップ: ラトビア
ナレーション: そんな新しい技術が生まれるラトビアにも、日本企業の一行は、視察に訪れた。
映像説明: ゴシック様式の教会の塔。天に向かって細く高く伸びている。 画面の左下、四角い枠内にラトビアを示す地図のイラスト。バルト海(かい)を中心に、西にスウェーデン、北にフィンランド、東側は北から順にロシア、エストニア、ラトビア、リトアニアが囲み、南にポーランドとドイツが位置する。地図の右側に白文字のテロップで「ラトビア」。その文字の下に国旗の色、赤茶、白、赤茶で色付けされた線が引かれている。
テロップ: 人口 約210万人
ナレーション: バルト3国(さんごく)の中心に位置するラトビア。 およそ210万人が暮らす。
映像説明: 教会を中心に建つ中世の街並み。ゆったりとした流れの川に橋がかかっている。 画面左下、四角い枠内にラトビアの地図。バルト海に面した沿岸部に赤い星が打たれ、「リガ」と表示されている。
テロップ: リガ
映像説明: レンガ造りの建物の入口。両脇の柱にカラフルな彫刻が施されている。向かって左の柱には王冠をかぶった女性の像。水色の衣装に身を包み、裸の赤ん坊を抱いている。右の柱には三角帽子をかぶった黒人の男性像。白地に赤十字が描かれた旗と、赤地に白十字の盾を持っている。建物は大小2つの三角屋根で覆われ、石畳の広場に面して建つ。建物の前の広場を、人や自転車が通り過ぎていく。
ナレーション: 首都・リガは、バルト3国最大の都市。 この旧市街も世界遺産に登録されている。
映像説明: 街を分ける幅の広い川。対岸には高層ビルが建ち、大型客船が停泊している。両岸を結ぶ長い橋を次々と車が渡っていく。 木々の奥にそびえる高層ビルと橋を支える大きな支柱。 空高く突き出たポールの先に赤茶、白、赤茶のストライプ模様の国旗。風に吹かれ、かすかになびいている。
テロップ: 東欧と西欧の中継地点 交通の要衝
ナレーション: 歴史的に重要な港湾都市として東欧と西欧の中継地点、交通の要衝となっており、物流に強みがある。
映像説明: 黒い背景の中央に、白いドットで、アルファベット小文字で「pins」とデザインされたロゴ。まわりには大きさの違う黄色や緑の水玉模様。
テロップ: ピンズ PINS
ナレーション: その地の利を活かして生まれたのが、仮想通貨「ピンズ」だ。
映像説明: スクリーンに画像が映し出されている。左半分には雲の上を飛ぶ飛行機の写真と「airBaltic(エア・バルティック)」の文字。右半分には大きなオレンジ色(いろ)の円。その中に白いドットで「P」が描かれている。 プレゼンテーションルーム。スクリーンの横で、黒髪でスーツを着た男性が演台(えんだい)に立ち、聴衆に向かって話をしている。 ラトビアの強みがスクリーンに英語で説明されている。
テロップ: 世界共通の電子マネー
ナレーション: ラトビアの国営航空会社、エア・バルティックのマイレージサービスから派生し、国境を越え、北欧をはじめ世界共通の電子マネーとして利用者を増やしている。
映像説明: スクリーンにピンズの取り組みが写真で紹介されている。スクリーンの上半分には草地や道路脇に立てられたピンズの看板の写真と、スマートフォンを手にした写真。下半分には海峡を結ぶ大きな橋のショットとトルコの国旗。
映像説明: 写真。トルコの商業施設。建物の壁一面にピンズの広告が打たれ、駐車場に数台の車がとまっている。 広大な駐車場への入り口や道路沿いにもピンズの看板が立つ。
テロップ: トルコ
テロップ: 安全運転でポイントが もらえるシステムを導入
ナレーション: トルコでは、安全運転をするとポイントがもらえるシステムを導入し、交通事故削減を目指す。
映像説明: ドラマの一場面。空港のロビーに立つポニーテールの若い外国人女性。何かを探しているような視線を、椅子が並ぶ方向に向ける。 湖のほとり。冬枯れの木々(きぎ)を背にして並ぶ男女。ポニーテールの女性がもの憂げに目をつぶり、タートルネックのセーターを着た男性が気遣わしげにのぞき込む。 雪をかぶった富士山を見る男女の後ろ姿。 くつろいだ表情で岩風呂(いわぶろ)に浸かるポニーテールの女性。 ポニーテールの女性とタートルネックの男性が忍者に扮し、笑いながらハイタッチをする。 夜の東京。ポニーテールの女性の前に、都会の夜景が広がる。ライトアップされた東京タワーの上に白い文字、「Secret Sky」が綴られていく。(コピーライト PINS / Mahaka Global / 東京メトロポリタンテレビジョン)
テロップ: インドネシア
ナレーション: また、インドネシアでは日本を舞台にしたドラマを放映し、ロケ地ツアーを商品化するなど、ピンズのポイントを利用する機会を作った。
映像説明: ピンズの取り組みを紹介した映像。表記はすべて英語。ラトビアでのスマートフォン活用法を4つ取り上げている。左上から時計回りに、参加型テレビ番組での活用、イベントのチケット発行やくじ引きとの連動、車のナビゲーションシステムとの連携、日本の大手家電量販店の割引クーポンをスマートフォンで発行する例。日本の大手家電量販店の割引クーポンをスマートフォンで発行する例にズームインする。 プレゼンテーションルーム。スクリーンの横で、黒髪でスーツを着た男性が手振りを交えて話を続けている。
テロップ: 日本
ナレーション: 来年、日本では、家電量販店などと連携した事業展開を予定しているという。
映像説明: 曇り空の下に広がる雪原。真っ白な地面にオレンジ色(いろ)のドローンが置かれている。フレームに取り付けられた噴射口が首をもたげ、勢いよく液体を噴き出す。 ドローンの近くに立つ黒いテントには、「AERONES(エアロネス)」の白いロゴ。テントの向こう側にオレンジ色(いろ)のドローンが降り立つ。 風力発電機の巨大なブレードにドローンが液体を吹き付ける。 発電機の足元からドローンが飛び立つ。漢字の田んぼの「田」の字のようなシルエットのドローン。直径は車1台分ほど。 空高くそびえ立つ風力発電機。ドローンがブレードに向かって飛んでいく。(映像提供 エアロネス)
テロップ: エアロネス AERONES
ナレーション: また、近年注目されるドローンの分野では、寒い地域ならではの視点で技術力をアピールする企業がある。
映像説明: プレゼンテーションルーム。スクリーンに風力発電機に液体を噴射するドローンの映像と「AERONES(エアロネス)」のロゴが映し出されている。数十人を前に、黒ぶち眼鏡をかけてスーツを着た若い男性が演台(えんだい)に立って説明をする。
黒ぶち眼鏡をかけたスーツ姿の男性・英語: われわれは高所でのメンテナンスのための、 次世代型の解決策を提供している。
映像説明: プレゼンテーションルーム。演台(えんだい)に立ち、黒ぶち眼鏡をかけてスーツを着た若い男性が話をしている。 風力発電機の足元から飛び立つドローン。そびえ立つ発電機のブレードに向かっていく。 ブレードの裏側に至近距離から液体を噴射する。漢字の田んぼの「田」の字に組まれたパイプの下に白いタンクを4つ備えている。 ドローンがブレードの正面から噴射口を細かく前後させて液体を吹き付ける。跳ね返った液体が白く空に散る。 ブレードの先端で作業するドローン。眼下には雪原が広がる。 ブレードの真上でホバリングするドローン。噴射口がブレードにそって左右に動く。 正面から鈍く光るブレードに液体を吹き付ける。 ドローンが「AERONES(エアロネス)」の白いロゴ黒いテントの向こう側へ降り立っていく。
ナレーション: こちらのスタートアップでは、世界的に増加する風力発電のメンテナンス作業を行うドローンを開発。 液体を高圧で噴射し、雪や氷を除去、さらにコーティングをすることで、タービンの寿命を伸ばすという。
映像説明: 倉庫に置かれた風力発電機のメンテナンスを行うドローン。プロペラやモーターなどのパーツが複雑に組まれている。 ひげを生やした男性がドローンの横で説明をしている。
ナレーション: これまでのクレーンなどを使ったメンテナンスと比べると低予算ですばやく、安全に行えるのが売りだ。 ヨーロッパ各国やアメリカ、中国などの市場を狙い、展開している。
映像説明: 説明に耳を傾ける日本の視察団。前列では紺色のブレザーを着た男性がノートに書き込みをしている。
テロップ: 清水建設 次世代リサーチセンター 狩野 俊太郎(かのう しゅんたろう) 主査
ナレーション: 建設会社に勤める狩野(かのう)さんは、こうしたラトビア企業との技術提携の可能性も感じたという。
映像説明: 交流会の会場。談笑する人々を背に、狩野(かのう)主査がインタビューに答える。 ベージュのジャケットを着た男性が大型モニターを使ってプレゼンテーションをしている。画面を見つめる視察団。
狩野(かのう)主査: ドローン技術だったり、あとはICT、IoT(アイオーティー)技術も あの、積極的にいろんなことをやられているな、というふうには感じました。
映像説明: 交流会の会場の一角。ロングヘアの日本人女性が白人の男性の話を聞いている。
テロップ: 大和鋼業 津井田 友佳子(ついだ ゆかこ) 経営企画室長
ナレーション: 従業員およそ150人の銅板(こうはん)メーカーに勤める津井田さん。
映像説明: ロボットアームの展示室。中央に製品が置かれ、若い金髪の男性が説明をしている。壁のスクリーンに棒グラフが映し出され、右肩上がりのデータが示されている。 ロボットアームの太さは大人の二の腕ほどあり、くの字型に曲がった先端にドリルのような突起が付いている。アームが横に置かれた箱に向かって動き出す。 箱の中には銀色の缶詰と白いプラスチックボトルが乱雑に入れられている。アームが動き、先端の突起を箱に差し込む。センサーが青い光を放ち、アームの先端が引き上げられる。突起の先端にくっついた缶詰が、アーム本体の元に引き寄せられていく。 薄暗い展示室で青や紫のセンサーを点灯させながら、作業を続けるロボットアーム。
ナレーション: ラトビアの研究施設で視察した、生産現場のIoT(あいおーてぃー)技術に関心を持った。 帰国後もそのシステムの導入に向けて、情報交換を続けている。
映像説明: ソファに座って笑顔でインタビューに答える津井田室長。 ドローンの展示場で大きくうなずきながら話を聞いている。 ソファで津井田室長のインタビューが続く。 交流会で現地のビジネスマンと談笑する津井田室長。
津井田室長: 小さな国が頑張ってらっしゃる、道を探していることにヒントを得まして、 中小企業もやはり、大企業に比べて、 資本力や、ええ人的不足があったりするところもありますけれども、 潤沢にいろんなものがなくても、 戦略を練っていけるんだということを、パワーをすごい感じましたので。 いろんなヒントを得て、今後また、がんばっていきたいと思っています。
映像説明: 湖のほとりで釣り竿を持つ男性。リールを巻きながら手元のスマートフォンに目をやる。 スマートフォンの画面。水深2.2メートルの付近で泳ぐ大小の魚のイラストが映し出される。 4分割されたモニター画面。アイスホッケーの2ヵ所のゴールとリンク全体、試合時間のデータを同時に表示。 上から映したスケートリンク。背番号で紐付けされた選手と審判全員の動きが映る。
テロップ: スピード感 機動性を武器に 先進的な取り組みを進める リトアニア ラトビア
ナレーション: 小さな国ならではのスピード感や機動性を武器に、 先進的な取り組みを進めるリトアニアとラトビア。
映像説明: 風力発電機のブレード先端で液体を噴射するドローン。 噴射しながらブレードの真上でホバリング。 鈍く光るブレードに正面から液体を吹き付ける。
ナレーション: そこには、新たなアイデアで世界へ飛躍する企業があった。
スタジオの宮瀬キャスター: 日本ではまだ情報が少ないリトアニアとラトビアですが、視察に参加した企業からは、スタートアップへの投資や業務提携など、将来的なビジネスの第一歩になったとの声が聞かれました。 今後、さまざまな形で日本との交流が広がっていくことに期待したいと思います。
映像説明: 宮瀬キャスターがお辞儀をする。
番組で紹介しているリトアニアやラトビアなど、欧州のスタートアップに関するレポートは、「特集 欧州に学ぶ、スタートアップの今」をご覧ください。
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- シリーズ「バルト3国のITビジネス」 “電子化”進めるエストニア (2018年10月04日)
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