日本のクラフトビール、海を渡る ‐本場米国で市場を獲得するには‐
2018年11月01日
「世界は今」のアクセシビリティ対応について
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世界最大規模を誇る米国クラフトビール市場。その人気を支えるのが「ミレニアル世代」と呼ばれる比較的若い消費者だ。量より質を重視するとされるミレニアル世代の心をつかむには、“日本らしさ”を体験できる新しい商品を提案していくことが重要という。一方で、実際にビジネスを進めるためには、現地の輸入業者等との協働が不可欠だ。本場・米国に日本産クラフトビールの価値をいかに伝え、市場でシェアを獲得していくか、その挑戦を取材した。
(10分18秒)
テキスト解説:視覚障害のある方のための文字おこしテキストです。
映像説明: ジェトログローバルアイオープニングタイトル。 薄い青を基調としたコンピューターグラフィックスの背景画。 世界地図から飛び出した、中が空洞になった地球儀が、回転しながら拡大表示される。 さらに世界のさまざまな都市の画像が周囲を取り巻きタイトルが現れる。 「世界は今ジェトログローバルアイ」
映像説明: スタジオ。 地球儀と都市の画像をバックに、女性キャスターが入ってくる。 ゆったりとしたカーキ色のブラウスに白いロングスカート姿。
テロップ: 宮瀬 茉祐子(みやせ まゆこ)
宮瀬キャスター: 世界は今、ジェトログローバルアイ。 クラフトビールが今、再び人気を集めています。パッケージも味わいもバラエティー豊かな、職人のこだわりが詰まったビール。その日本のクラフトビールを、海外に向けて積極的に輸出していこうとする動きがあります。その舞台は、本場アメリカ。日本のビール職人の想いは、現地の消費者にも響いたのでしょうか。アメリカ市場攻略のヒントを探ります。
テロップ: 日本のクラフトビール、海を渡る ‐本場米国で市場を獲得するには‐
映像説明: 大勢の人でにぎわう通り。澄み渡る空の下、沿道にはヤシの木が並び、さまざまな店が並ぶ。 画面左下、四角い枠内にアメリカ西海岸、カリフォルニア州の地図のイラスト。南カリフォルニアにある海沿いの都市がロサンゼルスで、イラスト内で赤い星印で示されている。州の南に位置するのはメキシコ。 ヤシの木が並ぶ歩道。歩道には犬を連れて歩く人々。歩道沿いにある池の噴水から、勢いよく水が噴き出している。人々が足漕ぎボートに乗ったり、水辺の芝生でくつろいだりしている。 砂浜にも多くの人々。サーフボードを持った男性の足元を、海鳥が歩く。
ナレーション: アメリカ西海岸、カリフォルニア州。 さんさんと輝く太陽のもとで、アクティブに過ごす人々。
映像説明: 通りに面したガラス張りの店。窓ガラスには大きく“Good people drink good beer”というキャッチコピーが大きく貼ってある。 広々とした店内。天井の木のはりに設置された照明がともっている。ほとんどのテーブル席が客で埋まっている。 テラス席の若い男女が、料理とともにビールを楽しんでいる。
ナレーション: 夕方のビアパブは、多くの人でにぎわう。 友達や恋人と、それぞれが、思い思いのスタイルで、楽しい時間を過ごしている。
映像説明: 店内。バーカウンターの中にいる店員が、ビールサーバーからビールをグラスに注ぐ。背の高いグラスに、きめ細かい泡が立った黄色いビール。その横には小さなグラスに入った、こはく色(いろ)のビールがある。
テロップ: CRAFT BEER クラフトビール
ナレーション: 彼らが飲んでいるのは「クラフトビール」。 大手メーカーによって大量生産されるビールとは違い、比較的小規模に製造される、職人が精魂込めて作った、こだわりのビールだ。
映像説明: 「米国のクラフトビール生産量」と題された棒(ぼう)グラフ。縦軸は生産量、横軸は年。グラフ棒がグラスにビールが入っているイラストのイメージになっている。2004年は6.8億リットル。年々増加して、2017年には29.7億リットルになっている。(出所:Brewers Association)
ナレーション: アメリカのクラフトビール生産量は、2004年から4倍を超えるほどに拡大。 その規模は、世界最大を誇る。
映像説明: 店内。ずらりと並んだビールサーバーのタップ。十数種類のクラフトビール名が書かれている。女性店員が、タップを倒してビールを注ぐ。
ナレーション: ブルワリーは、ほかにはない個性的なビールを作ろうと、日々、切磋琢磨している。
映像説明: 倉庫のようなレンガ造りの建物。壁に「BREWERY」と書かれた電飾(でんしょく)つきの看板。 外壁の高い位置にある、「ANGEL CITY BREWERY」というロゴのネオンサイン。翼が生えた建物と太陽がデザインされている。 建物の入口には、ハートをモチーフにした大きな絵が飾られている。その両側にある番号つきのシャッターが開放され、中にウェルカムと書かれた看板が置かれている。
テロップ: ロサンゼルス
テロップ: エンジェル・シティ・ブルワリー Angel City Brewery
ナレーション: こちらは、ロサンゼルスのエンジェル・シティ・ブルワリー。 地元のビール好き(ずき)を虜にしている。
映像説明: レトロなつくりの店内。天井から丸い形の照明がつるされている。のカウンターに数人の客。さまざまな形のグラスがカウンターの奥に整然と並ぶ。
ナレーション: ダウンタウンに拠点を構えた2010年ごろから、アメリカでは急速にブルワリーの数が増えてきている。
映像説明: カウンター内で働く店員たち。女性店員が赤いタップを倒し、グラスを傾けながら、こはく色(いろ)のビールを注ぐ。 カウンターで談笑しながらビールを飲む男女。前に置かれている10個ほどの小さなテイスティンググラスを順に空けている。
ナレーション: 市場の競争も激しくなっているのだろうか。
映像説明: 並んだ木樽の前で、うぐいす色のTシャツを着て、ひげを蓄えた男性がインタビューに答える。
テロップ: Angel City Brewery ダン・シャピーロ さん
シャピーロさん・英語: (ブルワリーが増えることで)競争が激化していると考える人もいるが、そうではない。 多くの商品が作られることで、より多くの人々がクラフトビールに関心を持ち、 ブルワリーを訪れるようになる。 つまり、競争ではなくビール産業(さんぎょう)におけるコラボレーションなんだ。
映像説明: カウンターの前に立つ数人の若者たち。カウンターには、異なる種類のクラフトビールが置かれている。 スタンディングの丸テーブルでビール片手にジェンガを楽しむ2人の男性客。木のパーツを組んで作ったタワーからパーツを1本抜き取ると、タワー全体が崩れる。それをみて笑う2人の男性客。
テロップ: ミレニアル世代
テロップ: 1980~(から)90年代に産まれた世代
ナレーション: クラフトビール人気を支えるのが、「ミレニアル世代」と呼ばれる、1980年代から90年代にかけて産まれた、主に20代、30代の、比較的若い世代の消費者だ。
映像説明: 交通量の多い交差点。カジュアルな服装の若者たちが、続々と歩道を歩いていく。 街なかのバスケットコートでプレーをする10人ほどの若者たち。
ナレーション: 実はこのミレニアル世代、今後数年以内に、アメリカの人口構成上(じょう)、最も大きな割合を占めるようになることが見込まれている。市場での存在感は大きい。
映像説明: 青空の下、沿道にはヤシの木が並ぶ、さまざまな店が並ぶ通り。大勢の若者が行き交う。 店のバーカウンターに置かれた、きめ細かい泡が立った黄色いビールと、こはく色(いろ)のビール。
ナレーション: 「新しいもの好き(ずき)」という特徴のあるミレニアル世代を、個性的なクラフトビールが魅了している。
映像説明: アパートのような低層の建物。1階の外壁はレンガ造りになっていて、大きな窓のある店がある。入口の上に、赤のロゴ文字で「BevMo!(べぶも!)」と書かれた看板が掲げられている。
テロップ: ベブモ! BevMo!
ナレーション: こちらは、アメリカ全土に展開する飲料小売店「ベブモ!」。
映像説明: 店内の棚や冷蔵ショーケースに、さまざまな缶ビールや瓶ビールが並んでいる。 輸入ビールの売り場。棚ごとに「IMPORT」や「GERMANY」、「BELGIUM」などと書かれた札(ふだ)が下がり、瓶ビールが隙間なく並ぶ。
ナレーション: ロサンゼルス地域のマネージャーは、クラフトビール市場をけん引するミレニアル世代が、「量よりも質」を重視すると指摘する。
映像説明: 陳列棚と冷蔵ショーケースを背に、店の赤いエプロンを着けた男性がインタビューに答える。
テロップ: BevMo!(べぶも!) マイク・ディー さん
ディーさん・英語: チェーン店のファーストフードやレストランはつぶれるところも多い。 なぜならミレニアル世代が量よりも質を求めているからだ。 量で勝負していた産業は淘汰され、クラフトビールのような質で勝負する業界が盛り上がる。
映像説明: 「ASIA」の札(ふだ)のかかった棚に、日本の缶ビールや瓶ビールが並ぶ。 大手ブランドのビールとともに、個性的な絵柄がデザインされたクラフトビールも並ぶ。
ナレーション: 日本のクラフトビールの中には、すでにアメリカに輸出されている商品も。
映像説明: テーブル席とカウンターがある店内。黒いTシャツを着た男性店員がビールを運んでいく。
ナレーション: しかし、アメリカの巨大なクラフトビール市場には、まだ開拓の余地が残されている。
映像説明: 白い壁に、赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴ。 イベントスペースを上から見下ろしている。会場には数十人が集まっている。並べたテーブルの奥に、ロゴ入りの黒いTシャツを着た数名のスタッフ。テーブルの上には柑橘系の果物などが用意されている。 イベントが行われているフロア。多くの来場者が歓談している。
テロップ: ロサンゼルス
ナレーション: こうしたなか、アメリカの消費者に、日本のクラフトビールのおいしさを体験してもらうために、ロサンゼルスで消費者向けのプロモーション・イベントがおこなわれた。
映像説明: 4人の男女が缶ビールを手に、笑顔で乾杯する。
テロップ: カンパーイ!
映像説明: 壁際に立てられた、個性的なタッチの絵が描かれたロールスクリーン。人種と性別の異なる3人がビールを掲げたイラストと、「DRINK IN A NEW LANGUAGE(どりんく いん な にゅー らんぐうぃじ)」の文字と、赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴが添えられている。 会場の一角にあるソファーでは、数人の男女が談笑している。 ビールを片手に、立ち話をする男女。女性がイベントの小冊子を男性に見せている。
テロップ: 2018年9月20日 日本産(にほんさん)クラフトビール プロモーション・イベント 主催:JFOODO
ナレーション: このイベントは、日本産(にほんさん)農林水産物・食品のブランディングやプロモーションを担う組織、JFOODO が開催。
映像説明: 個性的なタッチの絵が描かれたロールスクリーンの帽子をかぶった男性。右手は帽子のつばを持ち、左手に持ったビールグラスを掲げている。 テーブルに並べられた9本の瓶ビールと3本の缶ビール。全てラベルが異なる。 中庭のようなスペースに、グラスを持った男女が大勢集まっている。
ナレーション: 日本のクラフトビールメーカー9社の13商品が振る舞われ、ミレニアル世代を中心に、数多くの消費者が参加した。
映像説明: イベントスペースのテーブルに、バタースコッチキャンディーやコリアンダー、麦・酵母、カキなどが置かれている。 イベントスペースを見下ろしている。テーブルの周りに来場者が集まり、テーブルの上の食材を手に取ったり、スタッフに質問したりしている。 入口付近のモニターに、数十種類のビールの写真が映し出されている。モニターの前には2人の男性がいて、眼鏡をかけた男性が画面に触れると、写真が裏返り、説明が表示される。 イベントスペースで、スタッフや来場者男性を談笑しながら、女性がテーブルに置かれたボウルに手を入れ、食材の香りを確かめている。
ナレーション: 「体験型消費」を重視するミレニアル世代を意識して、会場には、日本のクラフトビールをさまざまな方法で体験するコーナーが設けられた。
映像説明: 来場者が集まるカウンター。バケツ型のボトルクーラーに、何本もビールが入れられている。 カウンターに「JAPANESE CRAFT BEER」の文字ロゴ入りの赤いクロスがかけられ、その上に置かれた説明書きのボードを、男性が読んでいる。
ナレーション: 今回のイベントの狙いはどこにあるのだろうか。 主催した、JFOODO の大泉事務局長は…。
映像説明: グレーのジャケットにストライプのシャツを着て、紺色のネクタイを締めた男性がインタビューに答える。後ろには、木目調の壁に桜のような形が浮かんだ赤いロゴマークと「JFOODO」の文字。
テロップ: 日本(にほん)食品海外プロモーションセンター(JFOODO) 事務局長 大泉 裕樹(おおいずみ ひろき)
大泉事務局長: 日本のビールといいますのは、非常に豊かな、アメリカにはないフレーバーバラエティを持っております。 そればかりか、伝統的なクラフトマンシップに支えられまして、 非常にバランスの良い味に仕上げられていると。
映像説明: 雲一つない空が広がるアメリカの街並み。広い直線道路を多くの車が走行している。 リカーショップの棚に並ぶ、数百種類の瓶ビール。 別の棚には、日本語やローマ字で商品名が記された梅酒や缶ビールなどが置かれている。 大泉事務局長のインタビューが続く。
大泉事務局長: しかしながら、じゃあそのまま日本のクラフトビールがアメリカで売れていくかというと、たぶんそうではないんですね。 やはり、消費がきちんと増えていくっていうことに関しましては、 川上から川中、川下へきちっと価値が伝達されなくちゃいけません。 それで、わたくしどもは、対ディストリビューター、対レストラン・バー、そして対消費者 それぞれにですね、同時に同じメッセージで日本のクラフトビールの価値を伝えるという、 そういったプロモーションをやっております。
映像説明: イベントスペース。日本のビールを手に、乾杯をする男女4人のグループ。 中庭のようなスペースにあるカウンターでビールを試飲するロングヘアの女性が、グラスに鼻を近づけ、香りを確かめている。
ナレーション: 日本のクラフトビールを体験した参加者は…。
映像説明: こはく色(いろ)のビールが入ったグラスを右手に持ち、ポロシャツを着た男性来場者がインタビューに答える。
テロップ: 参加者
ポロシャツを着た男性・英語: 日本のクラフトビールはすごい。独特の味を楽しんでいます。 とても出来が良く、すっきりしていて、驚きです。
映像説明: 日本の缶ビールを右手に持つボタンダウンシャツを着た男性と、右手に瓶ビールを持ち、水色のシャツを着て眼鏡をかけた男性がインタビューに答える。
テロップ: 参加者
ボタンダウンシャツを着た男性・英語: ゆず(フレーバー)を初めて飲んだ、おいしい!
水色のシャツを着て眼鏡をかけた男性・英語: 日本のクラフトビール最高だ!
映像説明: 黒ビールが入ったグラスを手にした2人の女性。髪を束ねた女性がインタビューに答える。
テロップ: 参加者
髪を束ねた女性・英語: 緑色(みどりいろ)の(抹茶の)ビールが好きだなんて、おかしなことかもしれないけど、 このビールは買ってみたいわ。
映像説明: グラスに注がれた金色のビールと、隣に3本の缶ビール。缶ビールには赤い着物を着た歌舞伎役者のイラストと、カタカナで「ヤッホー」の文字。(写真提供:ヤッホーブルーイング)
テロップ: ヤッホーブルーイング
ナレーション: 国内最大手のクラフトビールメーカーで、
映像説明: 赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴを背に、缶ビールのパッケージと同じ「ヤッホー」の文字と歌舞伎役者が描かれたTシャツを着て、キャップをかぶった男性がマイクを手にスピーチをしている。
ナレーション: アメリカ市場の開拓に挑むヤッホーブルーイングの宮越さんに、話を聞いた。
映像説明: 個性的なタッチで描かれた、人種と性別の異なる3人がビールを掲げたイラストと、「DRINK IN A NEW LANGUAGE((どりんく いん な にゅー らんぐうぃじ)」の文字と、赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴが添えられているロールスクリーンの前でインタビューに答える宮越さんと、グレーの帽子をかぶった男性。
テロップ: ヤッホーブルーイング 宮越 裕介 さん
宮越さん: 彼ら(ミレニアル世代)のライフスタイルに合うっていうのは、 もちろんビールの味も大事だと思うんですけども、パッケージも含めて、体験価値っていうんですかね、 飲んだ時にどう感じるかというですね。 このパッケージの、このビールを飲んだら、日本にいる感じがするっていうか、 そういうふうに思ってもらえるっていうのがすごく大事。
映像説明: 笑顔で乾杯をする4人の男女。 夜、中庭のようなスペースに丸い装飾電球が灯る。大勢の人が皿やグラスを手に、談笑している。 イベントスペースの方も多くの人でにぎわっている。
ナレーション: 日本ならではの個性を商品に落とし込み、現地の商品と差別化を図ることが、アメリカの消費者に受け入れられるための重要なポイントだ。
映像説明: 店内。陳列棚に並ぶたくさんの瓶ビール。その奥の冷蔵ショーケースにも瓶がずらりと並んでいる。
ナレーション: 一方で、実際にアメリカでビジネスを進め、消費者に商品を届けるためには、現地のビジネスパートナーとの協力が重要だ。
映像説明: 青い空の下、片道3車線の通り沿いに、一直線に並ぶヤシの木。広々とした道路を数台の車が走る。 画面左下、四角い枠内にアメリカ西海岸、カリフォルニア州の地図のイラスト。アメリカ最南西端に位置する都市がサンディエゴで、イラスト内で赤い星印で示されている。南はメキシコに面している。 白い高層マンションが建つ海岸沿いの交差点。 屋内。泡立つビールをデザインしたボードに掛けられた3台のモニター。モニターの間に置かれた台にはパンフレットなどが置かれている。 ホテルの庭に、ビールを持った大勢のビジネスマンの姿。テーブルには料理が用意されている。
テロップ: サンディエゴ
テロップ: 2018年9月23~(から)26日 NBWA's 81st Annual Convention(えぬびーだぶりゅーえいず えいてぃーふぁーすと あんにゅある こんべんしょん) 主催:米国ビール卸売業協会
ナレーション: こちらは、サンディエゴで開催されたビール業界関係者が集うイベント。 情報交換やネットワーキングの機会を求め、全米の業界関係者が集う一大イベントだ。
映像説明: 照明が落とされた、薄暗いホールでスピーチを聞く、数百名の参加者。天井からつり下がった大型スクリーンの映像を見上げている。 壇上でスピーチをする、眼鏡をかけた女性。 別のホールには企業ブースが並び、スーツを着たビジネスマンたちが行き交う。 「Pabst Blue Ribbon(ぱぶすと ぶるー りぼん)」のロゴが入ったケースの中に数種類のビールが用意されたブース。氷の中で缶ビールが冷やしてある。 赤と黒のチェックのシャツを着て、キャップをかぶり、口ひげを生やした男性が立つブース。奥には「NOVO BRAZIL」と書かれたロゴマーク。ボトルクーラーの中に、数種類の缶ビールが入っている。 梱包機械のデモンストレーションをおこなうブース。大量に積み上げられたビール箱が載った台を回転させ、透明なラップを巻きつけていく。 黒い壁に、赤や黄色(きいろ)のネオンサイン。滑らかな文字や複雑な絵がデザインされている。 「CORSAIRE(こるさいあ)」の文字とドクロの画のマークを掲げたブース。テーブルの上には真っ黒な外装に白でロゴが書かれた缶が並ぶ。 別のブースのテーブルには、ワインボトルのようなデザインの瓶ビールや缶ビールが並べられている。 大勢のビジネスマンが、ブースとブースのあいだに設けられたスペースに置かれたスタンディングの丸テーブルルを囲んで話をしている。
ナレーション: セミナーなどが開催されるとともに、展示会場には、アメリカ国内だけでなく、海外のブルワリーや、照明・容器などのビール関連企業などもブースを構え、自社商品のPRやネットワーキングをおこなっていた。
映像説明: 赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴと、「DRINK IN A NEW LANGUAGE((どりんく いん な にゅー らんぐうぃじ)」の文字を掲げたブース。カウンターの上に並べられた、銘柄の異なる日本のビール。カウンター奥の飾り棚の上段2段に銘柄の異なる日本のビールが並び、3段目にスタイリッシュなグラスが並ぶ。 ブースカウンターに立ち寄った白髪の男性とロングヘアの女性がビールの試飲をしている。左胸に赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴがプリントされた黒いTシャツを着たスタッフが対応している。 コースターの上に置かれ、並べられた瓶と缶。漢字が書かれていたり、カタカナのロゴや歌舞伎役者が描かれていたり、日本を感じさせるデザインになっている。 カウンターには青海波(せいがいは)の模様がプリントされ、その模様のなかに赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴが大きく配置されている。
ナレーション: JFOODO も日本産(にほんさん)クラフトビールの良さを、アメリカのビール業界関係者にアピールするためにブースを設けた。
映像説明: ジャケットを着た2人の男性が、黒ビールを口に含む。
テロップ: 米国ビール卸売業協会(NBWA) クレイグ・パーサー President & CEO
テロップ: 米国ビール卸売業協会(NBWA) ジム・マテシック Chairman of the Board
ナレーション: ブースにはNBWAの役員も訪れ、日本産(にほんさん)のクラフトビールを味わった。
映像説明: カウンターでスタッフの話を聞く男性たち。グレーのジャケットを着て、黒のリュックを背負った男性がパンフレットを受け取る。 赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴと、「DRINK IN A NEW LANGUAGE((どりんく いん な にゅー らんぐうぃじ)」の文字を掲げたブースのビールの陳列カウンターを背景に、木内酒造の2本のビールの写真が映し出される。画面の左にはホワイトエールの瓶ビール。左側には「YUZU LAGER」と書かれた金色の缶ビール。どちらにも赤いフクロウのイラストが描かれている。(写真提供:木内酒造)
テロップ: 木内酒造
映像説明: 薄いカーキ色(いろ)のシャツを着た男性が、カウンターの前にいるグレーのジャケットを着て、黒のリュックを背負った男性を見た後、説明するスタッフに目を向け、話を聞いている。
テロップ: B.United International マイケル・ハートマンさん
ナレーション: こちらは、日本国内で最大のアメリカ向け輸出量を誇る、木内酒造の現地代理店を務めるハートマンさん。アメリカ市場攻略の秘訣を聞いた。
映像説明: 室内でインタビューに答えるハートマンさん。
テロップ: B.United International マイケル・ハートマンさん
ハートマンさん・英語: 私たちも簡単に成功したわけでなく、輸入を始めてからすでに18年が経っている。 成功のカギは、ブルワリーと輸入業者が一緒になって働くこと。 ブルワリーと輸入業者の協力関係が重要で、 常にコミュニケーションをとれるようにする必要がある。
映像説明: ブースのカウンターで日本のクラフトビールを試飲するビジネスマンたち。 別のブースでは、スタッフが女性に商品の説明をしている。 JFOODO のカウンター前で、にこやかにハグをする日本人男性と現地の女性。 多くのビジネスマンで会場はにぎわっている。
ナレーション: 営業活動をするうえで、多くの商品を揃えるほうが有利なインポーターと、自社の商品を重点的に売り込んでほしいブルワリー。立場の異なる両者が協力することが、アメリカ市場開拓のためには必要だ。
映像説明: 右手に長さ1mを超える細長い箱を抱えた宮越さんと、グレーの帽子をかぶり、左手にカートを持った男性が、ガラスの扉を開けて店に入っていく。 パブの店内。テーブルに座り、宮越さんが店の男性と話をしている。テーブルを挟んで立つ、グレーの帽子をかぶった男性が黒ビールをグラスに注ぎ、用意する。 店のメニューを見ながら話し込む宮越さんと店の男性。
ナレーション: アメリカ市場の開拓に挑むヤッホーブルーイングの宮越さんも、現地パートナーとともに、小売店やパブなどを回っていた。
映像説明: 店内の冷蔵ショーケースに並んだ4種類のヤッホーブルーイングのクラフトビール。価格はどれも5ドル台。 リカーショップ店内。冷蔵ショーケースの前で、宮越さんとグレーの帽子をかぶった男性が店員の話を聞く。
ナレーション: 現地を視察した宮越さんは、ミレニアル世代に向けて、常に新しい商品とアイデアを打ち込んでいくことが大事だという。
映像説明: 個性的なタッチで描かれた、人種と性別の異なる3人がビールを掲げたイラストと、「DRINK IN A NEW LANGUAGE((どりんく いん な にゅー らんぐうぃじ)」の文字と、赤い文字で書かれた「JAPANESE CRAFT BEER」の文字がデザイン化されたロゴが添えられているロールスクリーンの前に座り、隣にいるグレーの帽子をかぶった男性に話しかけるようにインタビューに答える宮越さん。
テロップ: ヤッホーブルーイング 宮越 裕介 さん
宮越さん: ブランドに頼るというよりも、自分のライフスタイル、何が合うかっていう、その基準が、 ブランドっていうよりも、昔はブランドに合わせてたんですよ、消費者が。 ただ、今は「自分に合うブランドって何?」、「自分に合うビールって何?」っていう視点があるなと思っていて。 何か1つの大きなブランドというよりも、やっぱ今のトレンドを常に追いかけて、 新しくてクールなものを常に提供するっていう。 それでキャプチャー(魅了)していくことが大事なんでしょうね。
スタジオの宮瀬キャスター: クラフトビールメーカーは、それぞれのやり方で日本らしさを追求し、さらなる市場獲得を目指していました。日本のクラフトビールが演出する楽しい時間。そうした光景が、アメリカで広がっていくことに期待したいですね。
映像説明: 宮瀬キャスターがお辞儀をする。
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