お知らせ・記者発表
米国Amazon.com上で優れた日本商品を特集する「JAPAN STORE」を通じて、 越境ECを活用した日本企業の海外販売を支援します ―JETRO とAmazonの協業で、アジアでは初の国別特集ページを設置―
2021年09月28日
日本貿易振興機構(以下、ジェトロ)は、アマゾンジャパン(以下、Amazon)と共同で、越境ECを通じて米国Amazon.comでの販売に取り組む日本企業を募集し、商品の出品ならびに広告などのデジタルマーケティングを支援します。
具体的には、米国のAmazon.com上で優れた日本商品(*1)を特集する「JAPAN STORE」を11月に開設します。本事業の大きな特徴は、参加企業の販売拡大に向けた支援体制の充実にあります。Amazon.comのトップページでのバナー掲載などにより、Amazon.comのお客様への訴求を図るとともに、日本企業の越境EC活用に向けたハードルを下げるマンツーマンサポート体制を整備します。さらに、Amazon.comに加えて、世界で500万社以上の法人が利用するプラットフォーム「Amazonビジネス」への登録が可能です。Amazonビジネスでは上記サポートに加え、より詳細な顧客情報の分析を行うなど、販売拡大をきめ細かに支援します。
Amazonと政府機関の協業による米国Amazon.comにおける国単位の特集ページ設置は、アジア地域では初めての取り組みです。日本商品の更なる販売拡大に資するべく、Amazonと共同で本プロジェクトを進めて参ります。
本日9月28日より参加企業の募集を開始します。詳細は、以下のURLをご確認ください。(プレミアムプラン締切:10月29日)
*1 日本商品とは、「対象品目のうち、1.日本で製造された日本企業の商品、および一部商品分野においては、2.日本企業および在米日系企業により商品の規格を決定の上、当該商品規格を満たしていることが保証されている海外製造商品」を指します。
事業のポイント
- (1)ジェトロとAmazonが共同で特集ページ「JAPAN STORE」を設置、強力な広報活動を実施
- 月間4.7億人が利用するAmazon.com(*2)及び企業、学校、病院などの法人・個人事業主が利用するAmazonビジネスに日本商品の特集ページを設置し、トップページでのバナー掲載、Amazon.com会員向けメールマガジン等の広報活動を行います。加えて、ジェトロが実施する米国内のオフラインイベント等においても「JAPAN STORE」を広報し、販路拡大を支援します。
*2 SimilarWeb, January-March 2020, based on Amazon Unique Visitors - (2)Amazonによる出品サポートと広告運用の支援
- Amazonの専任担当者が、日本語で出品前後一貫して参加企業をサポートするので、これまでEコマースや越境ECに取り組んだことのない企業も参加しやすくなります。また、希望する中堅・中小企業500社を対象に、通常11万円(1,000米ドル)相当の米国Amazon.com及び米国Amazonビジネス内の広告枠を約1/3の価格で用意します。本パッケージを活用することで、Amazon.com及びAmazonビジネスでの拡販に不可欠な広告運用ノウハウの蓄積が可能になります。
- (3)Amazonビジネスでのマーケティング
- 企業、学校、病院など、世界で500万社以上の法人・個人事業主のお客様が利用する「Amazonビジネス」は、日本企業が米国での取引拡大を目指すにあたり重要な販売チャネルとなります。AmazonビジネストップページでのJAPAN STOREバナー掲載やタイムセールなどのイベント実施に加え、Amazonビジネスにおける売れ筋情報や現地のお客様ニーズに関する情報を提供することで、日本企業による商品企画・製造・海外販売を支援します。
事業概要
- 展開国
- 米国
- 支援期間
- 申込後~2023年3月末まで
- 対象企業
- 日本企業および在米日系企業
- 対象分野
- 食品(酒類以外)、ファッション、ビューティー・ヘルスケア、伝統工芸品、キッチン、ホーム(家電・家具・ガーデンなど)、オフィス(文具・PCなど)、スポーツ・アウトドア(カー用品含む)、ホビー(ゲーム・おもちゃ・ペットなど)、ギフト商品
- 対象商品
-
- 日本で製造された日本企業の商品
- 一部商品分野においては、日本企業および在米日系企業により商品の規格
- 参加費用(ジェトロへ支払い)
-
- 基本プラン:無料
- プレミアムプラン(1社あたり1,000米ドル/11万円相当のスポンサー広告費付与):40,000円
- その他費用(Amazonへ支払い)
-
- 米国Amazon月額手数料(39.99米ドル/月)
※日本国内アカウントを持っている場合、米国・日本アカウント合わせて39.99米ドルでの利用可能 - 販売手数料(商品カテゴリーによる)
- その他フルフィルメントby Amazon(FBA)など、Amazonが提供するサービスなど利用した場合の料金等
- 米国Amazon月額手数料(39.99米ドル/月)
- 参加条件
-
- 米国の輸出入規制に反した商品ではないこと
- Amazonの規約を遵守し、同意できること
- 期間中、米国Amazonの出品用アカウントの運用を継続できること
- メーカー・製造者以外が申し込む場合は、正規ルートでの仕入れを証明できること
- ジェトロの実績報告アンケートに回答、協力いただけること
- Amazonビジネスへの出品に同意できること
- プレミアムプラン申込締切
- 2021年10月29日(金曜)
※基本プラン締切は、2022年3月を予定
取り組みの背景
2020年の世界のEコマース小売市場規模は4兆2,800億USドルと、5年前に比べて約3倍に成長しています。2021年もEC小売り額の伸び率が小売り額全体の伸び率を上回る傾向が持続しており、2022年には小売市場におけるECが占める割合は20%に達する見込みです(*3)。
しかしながら、ジェトロの調査(*4)によると、海外向けにECを活用する日本企業の割合は21.7%に留まっています。ジェトロでは2018年度よりJapan Mall事業を通じ、海外の主要ECサイト向け日本商品販売支援を進めてきました。昨年度は、2,237社、6,604商品の輸出に成功し、今年度も継続して取り組んでいます。更に、2020年度にはAlibaba.comに代表される、BtoB商材のビジネスマッチングに向けたオンライン展示会出展を支援するなど、海外販路拡大を目指す企業の支援に多角的に取り組んできました。
取り組みを継続する中で、コスト面など多少のリスクを負ってでも海外EC市場に自らチャレンジしたいという日本企業が増えてきたことから、この度、Amazonとの協業により、米国Amazon.comに「JAPAN STORE」を開設することとなりました。
米国法人向け・EC市場は、1兆3510億USドルの市場規模に上り(*5)、中国に次ぎ世界第2位となっています。その巨大な市場において、約4割がAmazonを利用していると推計されています(*6)。
本共同プロジェクトにより、日本企業の海外展開を支援するジェトロとAmazonは、それぞれの顧客基盤・事業ノウハウを融合し、自律的に取り組む日本企業に新たなビジネスチャンスを提供します。
*3 eMarketer,“Global Ecommerce Update 2021”
*4 ジェトロ「2020年度日本企業の海外事業展開に関するアンケート調査」(3.0MB)
*5 eMarketer,”B2B Ecommerce Site Sales, US, 2020”
*6 eMarketer,”Amazon Share of US Ecommerce Sales, by Product Category, 2020”
Amazon ECサミット2021
10月5日、6日開催の「Amazon ECサミット2021」にて、ジェトロ理事長の佐々木伸彦より、本取り組みをご紹介します。
- 日時:
- 10月5日(火曜)、6日(水曜)10時00分~17時00分
- 開催形式:
- オンライン
-
デジタルマーケティング部ECビジネス課(担当: 般若、奥井、栗原)
Tel:03-3582-5227
E-mail:DNE-us@jetro.go.jp