素朴屋株式会社

当社は、木の伐採にも携わる企業として、木の命を尊び、自然の持つ美をそのままに、日本古来の伝統である木造軸組工法で住宅、古民家再生、リフォームなどを手がける工務店です。経済的に成熟した国家では、地方の過疎化は免れないとの危機感から、海外に機会を見つける以外に生き残る術はないと考えていました。そのような中で、漠然と進出先候補に抱いていたのが、一昨年に訪れたベトナムです。ハノイの街の活気と人々の元気さに魅了され、このような人たちと仕事をしてみたいと思いました。「日本の建築を輸出したい」とジェトロ山梨に相談し、2020年度に新輸出大国コンソーシアムに採択されました。ハンズオン支援の専門家やジェトロ山梨のコンシェルジュとの打ち合わせを行い、市場ニーズがどの程度あるか、施工や設計の現地パートナー企業の有無など調査が欠かせないと感じ、ジェトロの中小企業海外展開現地支援プラットフォームを活用し調査を行いました。

ジェトロのハノイおよびホーチミン事務所の中小企業海外展開現地支援プラットフォームコーディネーターや海外投資アドバイザーとオンライン会議を行い、貴重な現地情報を収集できました。その一方で、渡航制限が解かれない状態が長引くことも想定し、経済産業省の国際化促進インターンシップ事業を通じてハノイ在住の有能な人材を1人確保し、業務委託契約をしました。ベトナムは総じて有能な人材が豊富で、人材獲得の面でも魅力的な土地だと感じます。当社がハノイで採用したこの社員は早速、海外事業推進の中心となって活躍してくれており、将来的にはハノイに現地法人を設立し、そこに集めた有能な人材を核に世界へと進出していくことも構想しています。その布石として、ジェトロの高度外国人材活躍推進伴走型支援も活用し、2021年4月には本社で高度外国人材を2名採用、さらに山梨県合同企業説明会で出会ったベルギー国籍の高度外国人材も1名来春に採用予定です。