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株式会社ケーエムエフ

継続は力なり。高い技術力と柔軟な対応 Create the future

国内シェアNo.1の建築・土木向けコンクリート製品用の鋼製型枠メーカー。2017年12月にインドネシアで販売会社を設立、2018年12月には製造会社を設立し現地製造を開始している

東京都港区ウェブサイト

展開国・地域：: 2017年インドネシア
事業内容：: 金属製品（鋼製型枠など）製造業

代表取締役小島浩光氏

インドネシア実習生の優秀さに刺激を受けて

弊社は100％国内向けにコンクリート製品用の鋼製型枠を製造していました。2014年に岩手県の花泉工場でインドネシアの技能実習生3名の受け入れが始まり、その後熊谷工場と大阪工場へと拡大し、現在では全社で24名の実習生が働いています。皆さん非常に優秀で、まじめな仕事ぶりには従業員一同が感心しています。彼らがインドネシアに帰国するのがもったいないという気持ちと、彼らの働く場をインドネシアに作れたらいいなという考えで、商工中金にインドネシアでの事業開始について相談しました。建設ラッシュが続く中国やインドなどではなく、当初からインドネシアを希望していました。日本市場の伸びが期待できないことに対し、インドネシアは2億人を超える若い人口に支えられ今後の伸びが期待できることも引かれた理由です。弊社は、日本ではコンクリート型枠業界のシェアNo.1で、六本木ヒルズの外壁やリニアモータカーの実験線側壁なども手掛けています。しかしながら、海外事業への知見も、英語力もない私どもには非常にハードルが高い事業でした。

インドネシア製造現法PT. KMF MANUFACTURING INDONESIA工場全景

ジェトロの支援により海外ビジネスが拡大

商工中金の方と一緒に情報集めなどを行っていた時にジェトロを紹介いただきました。2016年6月から「新輸出大国コンソーシアム」の専門家支援が開始され、海外事業の実務を学びつつ、市場調査のために、海外ブリーフィングサービス、プラットフォームコーディネーターとの面談も行いました。ジェトロの支援がなければインドネシア事業はできなかったと思っています。市場調査で、コンクリート製品の需要が大きいにも拘らず、鋼製型枠専門メーカーは数えるほどしかなく、中国製やタイ製を輸入していることが分かりました。また、輸入した鋼製型枠が使い物にならず困っている企業様へ修理法を教えるという機会にも遭遇しました。企業様には非常に感謝され、ケーエムエフへの評価も上がりました。専門家に紹介いただいた鋼管メーカーSPINDO社の持株会社と、2017年12月に合弁で販売会社・ケーエムエフインドネシアを設立し、同社を通じてサモア案件、バングラデシュ案件などの受注も達成できました。

R付屋根版型枠

ケコムセグメント型枠（トンネル立坑）

将来に向けて。継続は力なり

その後、2018年12月にはSPINDO社の持株会社とケーエムエフインドネシアおよびケーエムエフとの出資で製造会社PT. KMF MANUFACTURING INDONESIAを設立、2019年5月に製造を開始したところです。現在6名の元技能実習生が働いてくれています。オーバースペックといわれることもありますが、日本スペックに対応できるので現地で高い評価を得ています。市場規模が拡大する中、円借款、日系企業に限らず、地下鉄事業で新技術を生かすなど、弊社の強みを生かして事業を拡大していきたいと考えています。また、日本の人手不足に対する雇用枠の拡大、技能実習生を含めたインドネシアとの交流拡大、日本への輸入など、インドネシア拠点を生かしたビジネス拡大への夢が膨らみます。ご助力いただいた金融機関の方々、ジェトロの方々と協力関係を維持して、技術力と柔軟な対応で、継続は力なりを実践していきます。

ジェトロ東京からのポイント

ケーエムエフのインドネシアへの進出成功は、ジェトロ専門家の熱意を持ったガイドに応えて、小島社長が揺るがない意志で行動し、海外展開プロジェクトを推進された結果です。小島社長は先頭に立って活動し、迅速に判断され、インドネシアでの需要確認、パートナーとの交渉、現地法人設立と進出の過程で数々の難局を専門家と二人三脚で乗り越えました。また、ジェトロ・ジャカルタ事務所の各種サービスや、「新輸出大国コンソーシアム」の税務・会計専門家などのサービスも有効に活用いただいて課題を解決されました。