米ジョージア州、アノビオン・テクノロジーズの北米最大規模の合成黒鉛製造工場建設を発表
(米国)
アトランタ発
2023年05月16日
米国ジョージア州のブライアン・ケンプ知事(共和党)は5月15日、リチウムイオン電池用の高級合成黒鉛負極材を供給するアノビオン・テクノロジーズが同州ベインブリッジに新しい製造工場を建設すると発表した。同社は8億ドル以上を投資し、400人以上を新規雇用する予定だ。
先端材料企業のアノビオンは、eモビリティー用途に使用する合成黒鉛負極材料の米国初の認定サプライヤーの1つ。黒鉛は電気自動車(EV)に使用する電池の材料で、銅、ニッケル、マンガン、コバルト、リチウムを上回る質量最大の原材料だ。一方で、多くのリチウムイオン電池に使用されているのは、石油の副産物から作られる合成黒鉛で、そのほとんどが中国で生産されている。
ジョージア州に建設される150万平方フィート(約14万平方メートル)の新工場は北米最大規模で、本格稼働後は年間4万トンのリチウムイオン電池用合成黒鉛負極材の生産が見込まれている。2025年後半に操業開始の予定だ。
インフラ投資雇用法に基づく補助金が2022年10月、アノビオンと合成黒鉛メーカーのノボニックスの2社に交付された。アノビオンは、同補助金の総額1億1,700万ドルを活用して、アラバマ州での新工場建設とニューヨーク州での既存工場の改良に取り組んでいる。
(吉田祥子)
(米国)
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