インド、2022年度第3四半期のGDP成長率は4.4%
(インド)
ニューデリー発
2023年03月10日
インド統計・計画実施省(MOSPI)は2月28日、2022年度第3四半期(10~12月)の実質GDP成長率(2011年基準)推計値を前年同期比4.4%と発表した(添付資料表1参照)。2020年度第3四半期(10~12月)以降、9四半期連続のプラス成長となったが、前年同期〔2021年第3四半期(10~12月)〕の成長率5.2%と比べると、伸び率は鈍化した(2022年3月9日記事参照)。
GDP成長率を需要項目別にみると、GDPのうち最大の割合を占める民間最終消費支出が前年同期比2.1%増で、次に大きな割合を占める総固定資本形成が8.3%増と全体のプラス成長を下支えした。他方、個人消費や設備投資の回復を背景に内需が増加したことで、輸出から輸入を差し引いた純輸出のマイナス幅は、9,749億1,000万ルピー(約1兆6,086億円、1ルピー=約1.65円)と、前年同期の9,125億9,000万ルピーと比べて増加しており、成長率を押し下げる要因となった(添付資料表2参照)。
産業部門別の粗付加価値(GVA)成長率をみると、唯一、製造(マイナス1.1%)がマイナス成長となったが、貿易・ホテル・運送・通信・報道関連サービス(9.7%)、建設(8.4%)、電力・ガス・水道(8.2%)など、その他部門についてはそれぞれプラス成長を維持し、GVAのうち高い割合を占めるサービス部門が全体を牽引した(添付資料表3、4参照)。
MOSPIは2022年度(2022年4月~2023年3月)通年の実質GDP成長率(2011年基準)の予測値も併せて発表し、7.0%とした。また、インド準備銀行(RBI、中央銀行)は、2023年度(2023年4月~2024年3月)の実質GDP成長率について、第1四半期7.8%、第2四半期6.2%、第3四半期6.0%、第4四半期5.8%と予測し、2023年度通年では6.4%と予想している。
(高際晃平)
(インド)
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