米バード、サンフランシスコでの電動スクーターシェアサービスから撤退

(米国)

サンフランシスコ発

2023年03月01日

米国のサンフランシスコ市交通局は217日、電動モビリティ会社のバード(Bird、本社:フロリダ州マイアミ)から電動スクーターのシェアサービスに関する事業許可の放棄と事業停止の通知を受け取ったと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。同社は2018年以降、サンフランシスコ市で電動スクーターのシェアサービスを展開していた。同市は許可制で当該サービスの提供を認めており、現時点でライム(Lime)やスピン(Spin)も許可を受けている。同市交通局は「バードによるサンフランシスコ市場からの撤退に失望している。他方、われわれはスクーターシェアリングをサンフランシスコの交通網に完全に統合するため、ライムやスピンと引き続き協力していきたい」との声明を出した。

バードの撤退について、同社の都市成長・戦略担当のバイスプレジデント、マギー・ホフマン氏は「利益を生めない都市で事業を正当化するのは難しい。サンフランシスコ市の罰金は、ほかの都市より56倍高い。同市は、当社がグローバルにサービスを提供している何百もの市場の中で最も規制が厳しく、事業展開が最も困難な場所だ」と述べた。

電動スクーター会社は、サンフランシスコ市交通局が定める駐車要件のガイドラインに従う必要がある。例えば、駐車した車両は歩行者のスペースやバスの乗り降りを妨害してはいけない。車両が不適切に駐車されていた場合、電動スクーター会社は1台当たり150ドルの罰金を請求される可能性がある。同市交通局によると、202213日から1230日にかけて、バードは665,450ドル、ライムは499,750ドル、スピンは416,350ドルの罰金を請求されている。

(石橋裕貴)

(米国)

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