EU加盟国、中国からの渡航者への新型コロナ陰性証明の提出義務付けを奨励
(EU、中国)
欧州ロシアCIS課
2023年01月05日
EU加盟国は1月4日、「統合政治危機対応(IPCR)」に基づく会合を開催し、新型コロナウイルス感染拡大対策として、中国からの渡航者に対し、陰性証明書の提出を義務付けることなどで合意した。
EUでは既にフランス、スペイン、イタリアなどが中国からの渡航者に対する水際措置を強化しており、2023年上半期のEU理事会(閣僚理事会)議長国スウェーデンが1月2日に会合を招集していた(2023年1月4日記事参照)。
スウェーデンが同日発表したプレスリリースによると、中国の感染状況に関して信頼できる十分なデータが共有されていない中、1月8日から中国の出入国規制が緩和されることから、EU加盟国は中国からの渡航者への共通の対応について協議し、以下の内容で合意した。
- 中国とEU間の航空機内での全乗員の医療用または高性能マスク(FFP2、N95、KN95)の着用を奨励。
- 中国発着便の旅行者、乗務員、空港関係者に対して、個人の衛生対策・健康管理に関する勧告を発信する。
- 中国からEU加盟国に入国する渡航者に対して、出発前48時間以内に実施した新型コロナ検査の陰性証明の提出の義務付けを強く奨励する。
このほか、中国からEU加盟国に入国する渡航者に対する新型コロナの無作為検査の実施や、国際便や中国からの到着便のある空港での排水検査の実施などを併せて奨励した。
今後、IPCRは欧州疾病予防管理センター(ECDC)などとの協力や世界保健機関(WHO)による評価を考慮しながら、EUの疫学的状況と中国の感染拡大の状況について監視を継続するとした。また、今回の措置は1月中旬に見直すことで合意した。
(土屋朋美)
(EU、中国)
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