カナダ・オンタリオ州、5歳以上に「BA.4、BA.5」対応2価ワクチンの提供開始へ

(カナダ)

トロント発

2022年12月19日

カナダ・オンタリオ州政府は12月15日、5歳以上を対象とした「BA.4、BA.5」対応2価ワクチンの提供を12月21日から開始すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。カナダでは12月9日に、カナダ保健省が5~11歳を対象としてファイザー・ビオンテック製の「BA.4、BA.5」対応2価ワクチンの追加接種用使用を承認外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますしていた。同年齢層への従来株とオミクロン株「BA.4、BA.5」の両方をターゲットとした追加接種用2価ワクチンの承認は初となっていた。

オンタリオ州のシルビア・ジョーンズ州副首相兼保健相は「寒さが厳しくなり、年末年始にかけて室内で親しい人と過ごす人が増えるなか、ワクチン接種は新型コロナウイルスやインフルエンザの最も深刻な影響から身を守る最も効果的な方法であることに変わりはない。ワクチンは、新型コロナウイルスとその亜種による重症化から身を守る強力な手段であり、病院や救急診療部門の負担を軽減するのに役立つ」と述べ、州民へのワクチン接種を促した。

カナダ公衆衛生局の12月16日発表データによると、12月4日時点のカナダでのワクチン1回接種率は83.3%、2回接種率は80.5%に達しているが、8月1日以降に追加接種を行った人の割合は19.8%にとどまっている。

12月14日に行われたカナダ公衆衛生局長による報告外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで、テレサ・タム博士は「臨床検査や排水検査などの監視指標によると、新型コロナウイルスはまだ全国的に流行しており、前回の再流行のピークは過ぎているものの、油断するのは早計だ。カナダでは、人口の免疫レベルのばらつきと現在の世界的な傾向から、新年には新型コロナウイルスの感染拡大が示唆されている。ここ数週間、新型コロナウイルスの遺伝子配列データから、特にBQ.1やBQ.1.1といった免疫回避型の変異体が増え続ける一方、これまで優勢だったBA.5系統の変異体が減少していることが明らかになっている」とコメントしている。

(飯田洋子)

(カナダ)

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