大統領選に向け、与党APC候補が講演
(ナイジェリア)
ラゴス発
2022年12月12日
ナイジェリアでは、2023年2月25日に、5年に1度の大統領選挙の実施が予定されている。現職のムハンマド・ブハリ大統領は既に憲法で上限として定められた2期を務めており、今回の選挙には立候補しない。政権交代の非常に重要な節目を迎えている。現与党の全進歩会議(All Progressive Congress:APC)は、新たにアーメッド・ボラ・ティヌブ氏を大統領候補として選出した(2022年6月9日記事参照)。そのティヌブ氏が2022年12月5日に、英国の王立国際問題研究所(通称チャタムハウス)主催の講演会に登壇し、2023年総選挙および政権運営のビジョンについて語った。
既にAPCは2022年10月21日にマニフェストを発表しているが(2022年10月27日記事参照)、今回の講演会では、安全保障と経済発展、外交政策をテーマに講演が行われた。ティヌブ氏は、アフリカ大陸最大の経済大国であるナイジェリアは、大陸の他地域の運命も左右する立場であることを指摘し、近隣諸国の手本となるべく民主主義による安定化を目指さなければならないと訴えた。また、将来のビジョンとしては、国内の経済発展と治安維持を両立すべき点を強調した。具体的には、電力セクターの改革推進と、農業分野への投資を推進し、道路、鉄道の整備による港湾へのアクセス改善、そして貯蔵インフラの建設などによって、農業バリューチェーンを強化することで、食糧安全保障と雇用創出を目指すとした。
(谷波拓真)
(ナイジェリア)
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