日立の米国子会社、ルーマニア大手ITを買収予定

日立製作所の米国グループのデジタルエンジニアリング企業であるグローバルロジック（GlobalLogic、カリフォルニア州）は11月21日、プレスリリースで、ルーマニア北西部クルージュ・ナポカに本社を置く地場大手ソフトウエア企業のフォーテック（Fortech）を買収する契約を締結したと発表した。フォーテックは2003年設立で、クルージュ・ナポカ本社のほか、ルーマニア北東部のヤシ、北西部のオラデア、中部のブラショフに拠点を有し、エンジニア約1,000人、顧客200社超を擁す。

グローバルロジックのニテッシュ・バンガ（Nitesh Banga）最高経営責任者（CEO）は「この買収により、欧州における当社のプレゼンスが高まり、ルーマニアの豊富なITエンジニアへの当社のアクセスが加速する」と述べた。

買収予定額は明らかになっていないが、フォーテックはグローバルロジックの100％子会社として、規制当局の承認が下り次第、2022年内に買収完了の予定で、既存の経営陣とスタッフで事業を継続する。

クルージュ・ナポカはITソフトウエア産業の集積地で、日系企業のIT大手ではNTTデータ・ルーマニアが本社を構える。NTTデータ・ルーマニアはこのほか、ブカレスト、シビウ、ブラショフ、ヤシ、ティミショアラ、セルビアのノビ・サドの6都市にも拠点を構えており、専門人材2,000人以上を擁している。

（西澤成世）