カナダのエング国際貿易相がCPTPP会合に出席、広範な経済的統合とルールに基づく貿易支援を強調
(カナダ、日本、オーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム、英国、中国、台湾、エクアドル、コスタリカ)
米州課
2022年10月11日
カナダのメアリー・エング国際貿易・輸出促進・中小企業・経済開発相は10月8日、シンガポールが主催する環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP、いわゆるTPP11)第6回委員会会合への参加を成功裏に終えたと発表した。
エング国際貿易相は会合において、CPTPPが既にカナダの企業、農家、輸出業者および労働者に利益をもたらしていることを強調した。また、会合に参加した他国のカウンターパートと、協定の履行と拡大を目指して、これまでの加盟国の取り組みの進捗状況を検証した。特に、企業の新しい市場機会へのアクセス増大と、経済成長のための電子商取引および環境保護イニシアチブの推進、女性や先住民が所有する企業の貿易利益の最大化、ならびにサプライチェーンの強化を目的としている。
エング国際貿易相はまた、経済が新型コロナウイルス感染症の蔓延(まんえん)の影響から回復を続け、ロシアのウクライナ侵攻により世界的な安全保障と食糧供給、エネルギー供給の安定が脅かされる中、広範な経済的統合とルールに基づく貿易に対する支援がこれまで以上に重要だと強調した。
シンガポール滞在中、エング国際貿易相は、オーストラリア、チリ、日本、ニュージーランド、シンガポール、ベトナムを含むCPTPP加盟国のカウンターパートらと個別に会談し、進行中または潜在的な2国間の協力関係について協議した。
リリースの中で、同相は「カナダ政府は、より多くのカナダ企業が、CPTPPの5億人という比類なき顧客へのアクセスから利益を得ることができるようにしている。これらの国との経済的関係を深めることは、より良い中産階級の雇用を創出し、全国のカナダ企業に利益をもたらしていく。われわれはカナダの企業と労働者を中心とした野心的な貿易アジェンダを計画している」と述べている。
同リリースによると、CPTPP発効後の3年間で、カナダとオーストラリア、日本、ニュージーランド、シンガポール、ベトナム(協定を批准し、カナダと他の貿易協定を結んでいない5つのCPTPP署名国)間の物品貿易総額は約10%増加した。カナダからこれら5つのCPTPP署名国市場への総輸出額は、2018年から2021年までの間に8.3%増加し、同期間のカナダのその他の地域への輸出の伸びを上回っているという。
CPTPPには現在、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナムの11カ国が署名しており、現在、英国、中国、台湾、エクアドル、コスタリカが加入申請中。10月5日には、マレーシア政府が批准を承認したことを発表しており、加盟・批准国間での貿易拡大が今後、期待されている。
(高山さわ)
(カナダ、日本、オーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム、英国、中国、台湾、エクアドル、コスタリカ)
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