入境者のPCR検査回数を増加、航空便の運航禁止ルールは一時停止
(香港)
香港発
2022年07月08日
香港政府は7月7日、海外からの入境者に義務付けているPCR検査について、7月8日から入境後3日目の検査を追加すると発表した。今回の措置により、入境者は3日目、5日目、9日目、12日目の計4回、PCR検査を実施することになる。入境後の政府指定検疫ホテルにおける7日間または14日間の強制隔離措置や、隔離期間中の毎日の迅速抗原検査実施に変更はない。
香港では6月中旬以降、毎日1,000~2,000人を超える新型コロナウイルス陽性患者が確認されており、7月7日には直近3カ月間で最多となる3,028人を記録した。政府衛生署衛生防護センター伝染病処の張竹君主任は同日の会見で、「今後2週間で1日当たりの感染者数が6,000人に達する恐れがある」とし、「BA.5亜系統の疑いがある感染者の増加に伴い、入院例や死亡例が増加する可能性がある。あらためて市民には、防疫措置を徹底すること、もし少しでも体調不良を感じたら迅速に医者にかかることを求める」とコメントした。
旅客便の運航禁止ルールを一時停止
政府は併せて、旅客便の運航停止ルールを一時停止すると発表した。同ルールは、旅客便1便当たり5人以上もしくは全乗客数の5%以上の感染者が出た場合、当該路線の運航会社の同一路線便の運航を5日間禁止するものだが、発表即日の7月7日から一時停止する。
輸入感染例については、空港および政府検疫指定ホテルにおける強制隔離期間中の検査で大部分を捕捉できている現状を受け、政府スポークスパーソンは「今回の一時停止措置は、関連データを分析し、また香港人留学生の帰港がピークを迎えることを受けて決定したものだ。他の方法で輸入感染例の市中流入を食い止められる」と述べた。
(渕田裕介)
(香港)
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