北京市、入境者の隔離期間を短縮
(中国)
北京発
2022年07月07日
北京市政府は7月6日、北京市への入・帰京に関する新たな政策を発表した。同市衛生健康委員会の李昂副主任は、国務院が6月28日に発表した「新型コロナウイルス肺炎感染対策方案(第9版)」(2022年6月29日記事参照)を実施するために、過剰な防疫措置は避けつつ、首都・北京の状況と適度な厳格さ、科学的精密さなどを考慮し、オミクロン株の特性や同市の防疫経験も踏まえて、防疫政策を以下のとおり調整するとした。
- 北京市への入・帰京を厳格に制限する対象の「1人以上の新型コロナウイルス感染者が確認されている県(市、区、旗)への訪問歴がある人」の訪問歴の対象期間を14日以内から7日以内へ短縮。
- 1人以上の新型コロナウイルス感染者が確認された県が属する地級市のそのほかの県の人の入・帰京について制限しない。
また、入境者や濃厚接触者などに対する措置も以下のとおり調整するとした(注)。
- 直行便で北京入りした人については、集中隔離期間を7日間、その後の自宅健康観察期間を3日間とする。
- その他の入境地点から入境した人は、入境地点で7日間の集中隔離と3日間の自宅健康観察を完了した上で、48時間以内のPCR陰性証明とグリーンの「北京健康コード」を所持していれば、正常に入・帰京できる。
- 北京に入・帰京予定の人は、48時間以内のPCR陰性証明とグリーンの「北京健康コード」を所持し、体温が正常であれば、正常に入・帰京が可能。到着して24時間経過後、72時間以内にPCR検査を1回受ける必要がある。
- 濃厚接触者は7日間の集中隔離と3日間の自宅健康観察、濃厚接触者との接触者は7日間の自宅隔離とする。
このほか、低リスク地区からの来訪者に対する制限措置の禁止やリスク人員の隔離期間の恣意的な延長の禁止などを含む国家衛生健康委員会の「9つの禁止事項」(2022年6月6日記事参照)について、実施を徹底し、過剰な防疫対応や一律的な措置を厳に防ぐとした。
なお、発表では、北京発着の国際旅客直行便について段階的に再開していくことにも言及した。北京発着の国際旅客直行便については、全日本空輸(ANA)が6月30日、7月11日から北京発成田行の直行便を片道で再開すると発表している(2022年7月1日記事参照)。
(注)実際の入・帰京に当たっては、必ず事前に受け入れ先の社区やアパート・ホテルなどに最新の状況を確認する必要がある。
(小宮昇平)
(中国)
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