2022年上半期のウズベキスタン向け国際送金、前年同期比2倍に
(ウズベキスタン)
タシケント発
2022年07月26日
ウズベキスタン中央銀行は7月15日、2022年上半期(1~6月)の国外からウズベキスタンへの個人送金額は前年同期比96.1%増の65億3,000万ドルになったと発表した。2021年上半期は33億3,000万ドルだった(「Gazeta.uz」7月16日)。
送金額の増加について、メディアは複数の要因を挙げている。1点目は、ロシア通貨ルーブルの対ドルレートの上昇により、ロシアに住むウズベキスタン労働移民のドル建て送金額が増加した。6月の平均レートは1ドル=57.2ルーブルで、前年同月の平均レート1ドル=72.6ルーブルから21%上昇した。2点目は、ウズベキスタンでビザやマスターといった国際ブランドのクレジットカードの発行を受けたロシア市民による本国(ロシア)からの送金だ。ウズベキスタン中央銀行担当者のコメント(7月20日)によると、このようなカードの決済口座となるウズベキスタンの銀行口座にロシアから資金を補填(ほてん)する場合、国際送金として計上される。ウズベキスタンは、CIS諸国の中でもロシア市民がクレジットカードを作りに訪れる「カードツーリズム」の主要地とされている。
他の原因として中央銀行担当者は「ロシアからのドル建て銀行送金が制限されたため、商業取引に関連したウズベキスタン向け銀行送金が『ゾロタヤ・コロナ』などの国際送金システムを使った個人間の送金に切り替わった可能性がある」とコメントしている(7月21日)。
なお、報道ベースでは、隣国のキルギスやタジキスタンの市民が外貨規制が比較的緩やかとされるウズベキスタン経由で外貨送金を受け取っていると報じられている(「Gazeta.uz」5月13日)。中央銀行担当者はこの点について「可能性がないとは言わないが、金額的に大きな割合ではないだろう」ともコメントしている(7月21日)。
(ウラジミル・スタノフォフ)
(ウズベキスタン)
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