農林水産省、米国への輸出支援プラットフォーム発足
(米国、日本)
ロサンゼルス発
2022年04月28日
農林水産省は4月26日(日本時間27日)、輸出先国・地域で輸出事業者を専門的かつ継続的に支援する「農産品輸出支援プラットフォーム」を米国ロサンゼルスとニューヨークで設立した。同日、プラットフォームの立ち上げ式がロサンゼルス・ジャパン・ハウスで開催され、農林水産省と在ロサンゼルス日本総領事館が立ち会い、ジェトロと米国西海岸の日本産食品関連3団体が「日本食普及拡大のための覚書」に署名した。
「農産品輸出支援プラットフォーム」とは、2030年までに日本産農林水産物・食品の年間輸出額を5兆円に到達させるという目標の達成に向け、輸出先国・地域で農林水産物・食品の輸出促進体制強化を図るために、農林水産省が立ち上げを検討してきた支援枠組み。2023年度までに米国のほか、EU、タイなど8カ国・地域で、在外公館やジェトロの海外事務所などを主な構成団体とするプラットフォームを立ち上げる予定で、今回はその第1弾として米国で設立された。覚書には、南カリフォルニアで活動する日系食品会社約60社で組織する「七味会」の中馬忍会長、日本食レストラン経営者やその運営を支援する卸業や食品製造業各社で構成する米国日系レストラン協会(JRA)の増田堅太郎会長、日本食文化の普及を目的に活動する日本食文化振興協会(JFCA)の中田直尚理事長のほか、ジェトロ・ロサンゼルス事務所の瀧統所長が署名した。今後はプラットフォームの主要構成団体が連携するとともに、現地事情に精通した人材をスタッフとして活用し、現地市場に関するレポートの作成や商流の開拓などを通じて、官民一体となって日本産農林水産物・食品の輸出促進および日本食の普及に取り組む。
立ち上げ式では、農林水産省輸出・国際局の杉中淳輸出促進審議官が「日本で考えたプロモーションを押し付けるのではなく、輸出先国の関係者が中心となって、どうすれば日本の農林水産物・食品がもっと米国で受け入れられるかを考え、それを日本に伝えることで、多くの日本の若い事業者が米国市場にチャレンジするハードルを下げることができるのではないか」と述べた。また、ニューヨーク日本レストラン協会(NYJRA)の八木会長は「西海岸と東海岸で連携した取り組みもやっていきたい」と意気込みを語った。プラットフォームの立ち上げにより、日本産農林水産物・食品のさらなる輸出促進が期待される。
(村田佳子)
(米国、日本)
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