輸入時の前払い所得税の税率を改定、4月から適用

(インドネシア)

ジャカルタ発

2022年04月06日

インドネシア財務省は4月1日、財務大臣規定2022年第41号外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを施行し、消費財1,911品目に対する輸入時の前払い所得税(PPh22)の税率を改定した。同規定は3月30日に公布された。

今回の改定により、輸入時の前払い所得税は、香水、せっけん、浴槽、衣料品、カーペット、フットウェア、家電製品など716品目については10%、コーヒー、茶、肉類、魚類、甲殻類、食品、水、タイヤなど1,188品目については7.5%、小麦、小麦粉、大豆など7品目については0.5%となった。それ以外の品目を輸入ライセンス(API)保有者が輸入する場合は、2.5%とされた。なお、旧規定にあたる財務大臣規定2018年第110号は無効となった(2018年9月11日記事参照)。

スリ・ムルヤニ財務相は今回の改定の理由について、2022年版HSコードへの移行に伴う調整と説明した(「コンタン」紙4月3日)。インドネシアで利用するHSコードの版については、4月1日から2022年版に移行している(2022年3月31日記事参照)。

インドネシアでは、輸入金額に対して、品目により所得税の前納義務がある。各企業は物品の輸入に際して、輸入しようとする品目の前払い所得税が何%になっているか、HSコードを基に、本規定で確認しておく必要がある。前納した所得税は、年度決算を経て過払いとなった場合に還付請求できるが、還付請求すると税務調査が入るなど手続きが煩雑な上、還付までに半年~1年程度の時間を要するなど、企業にとって負担が大きい制度になっている。

(佐々木新平、尾崎航)

(インドネシア)

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