上海市が東西に分けて封鎖管理とPCR検査を実施

(中国)

上海発

2022年03月29日

中国・上海市では、3月に入ってから新型コロナウイルスの感染が拡大。陽性者や濃厚接触者が確認された居住区やオフィスビルが封鎖されるなど、感染防止対策が強化されていた(2021年3月15日記事参照)が、感染者数は増加傾向をたどっている。3月1日から27日までに、上海市内で410人の確定症例と、1万5,617人の無症状感染者が確認された。

こうした状況を踏まえ、上海市政府は3月27日、黄浦江を挟んで市内を東部(浦東、浦南地区および周辺地域)と西部(浦西地区)に分け、2段階で封鎖の上、PCR検査を実施すると発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。第1段階は、3月28日午前5時から4月1日午前5時まで東部を封鎖。第2段階は4月1日午前3時から4月5日午前3時まで西部を封鎖する。封鎖区域内では、全ての人が外出できず、バス、地下鉄、タクシーなどの交通機関は運行を停止する(他の区域では通常どおり運行)。封鎖期間中に、所属する居住区などの指示に従ってPCR検査を受けない場合、健康コードが黄色に変わる(注)。

これらの通達を受け、上海市内の各スーパーマーケットや市場で、食材を求める人たちの行列がみられ、混乱防止として入場制限を行うケースもあった。デリバリーサービスを提供する店舗でも、開店と同時に注文しようとしても、アクセスが集中して接続できない場合や、すぐに品切れになってしまう状況がみられている。また、商品配送者が足りておらず、物流面にも影響が生じているという。

既に、浦東と浦西をつなぐ橋やトンネルが通行禁止となっているほか、3月28日から封鎖管理が始まっている浦東地区では、オフィスビルや工場なども全て封鎖され、居住区ごとにPCR検査が実施されている。

(注)中国では、健康に問題がないことを示す緑色の健康コードを各所で提示する必要がある。コードの色は感染リスクの高さに応じて、緑、黄色、赤の3段階で表示される。

(天野沙羅)

(中国)

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