ロシアとウクライナの緊張状態が戦争に向かうとの回答は55%、米大学世論調査

(米国)

米州課

2022年02月17日

米国コネチカット州のキニピアク大学は2月16日、ウクライナ情勢やジョー・バイデン大統領支持率などに関する世論調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます(注)を発表した。

それによると、緊張状態が続くロシアとウクライナが戦争に向かうとみる回答は55%と過半に達した。ポーランドやルーマニアなどのNATO同盟国を支援するため東欧に軍を配備することについては、54%が支持すると回答した。ロシアがウクライナに侵攻した場合、米国は派兵すべきとの回答は32%だった。

この結果について、キニピアク大学の世論調査アナリストのティム・マロイ氏は「大多数は紛争を予想しており、同じような数値で、NATO同盟国を保護するという自国の関与を受け入れている」と述べた。

低迷続くバイデン大統領の支持率

ジョー・バイデン大統領の支持率は35%と、前回1月の世論調査(33%、2022年1月13日記事参照)より2ポイント上昇したものの、4割弱と低迷している。支持政党別では、民主党支持者の74%、共和党支持者の4%が支持しているが、無党派層の支持は32%、不支持が58%だった。項目別では、「新型コロナウイルス対応」が最も高く43%、「最高裁」40%、「外交政策」35%、「ウクライナ情勢」34%、「経済」33%、「銃による暴力」24%となった。

もし2022年の中間選挙が今日行われた場合、下院選挙で共和党あるいは民主党のどちらが多数派になることを期待するかとの問いには、「共和党」が45%、「民主党」が43%と共和党がわずかに上回った。支持政党別では、共和党支持者の96%が「共和党」、民主党支持者の91%が「民主党」としている。上院選挙に関する同様の質問では、「共和党」が45%、「民主党」が43%と下院と同じ結果だった。支持政党別では、共和党支持者の97%が「共和党」、民主党支持者の90%が「民主党」と回答した。

無党派層では、下院選挙で44%が「共和党」、38%が「民主党」、上院選挙で45%が「共和党」、40%が「民主党」で、いずれも共和党寄りだった。

また、2020年の大統領選挙でドナルド・トランプ大統領(当時)の「マイク・ペンス副大統領(当時)は選挙結果を覆す権限がある」との主張に対してペンス氏が反論したことに関しては、ペンス氏の見解に近いとする回答が72%と大多数だった。

(注)調査実施時期は2月10~14日、調査対象は全米の成人1,321人。

(松岡智恵子)

(米国)

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