カルナータカ州、新型コロナ対策の週末外出禁止を取り下げ
(インド)
ベンガルール発
2022年01月25日
ベンガルールを州都とするインド南部カルナータカ州政府は1月21日、新型コロナウイルス対策で1月5日から実施していた週末外出禁止(2022年1月6日記事、2022年1月17日記事参照)を取り下げるとの通達を発出した(添付資料参照)。
一方、夜間外出禁止をはじめとするその他の規制は継続しており、引き続きガイドラインの順守が求められている。
【ガイドライン(行動規制)の内容】
○再掲
- 全ての事業所/事務所は月曜日から金曜日の間、操業とオープンは可能。州政府職員は上級職以外(Below Under Secretary)の出勤率を50%とする。
- ショッピングモールや店舗、その他の商業施設は、平日の外出可能時間帯のみ営業。
- パブ、クラブ、レストラン、バーなどの飲食店、映画館、ホール、その他これらに類似する施設は、十分な感染予防策を講じた上で、収容人数キャパシティーの50%以下、かつ、ワクチンを2回接種した来客のみ利用可能。
- ベンガルール中心地域(Bengaluru Urban District)では、1月6日から全ての学校で対面授業を中止〔医療系教育機関と(日本の高校生に相当する)10、11、12年生は対象外〕。
- プール、ジムは収容人数キャパシティーの50%以下、かつ、ワクチンを2回接種した者に限り利用可能。複合スポーツ施設、スタジアムは収容人数キャパシティーの50%以下の入場可能。
○変更点
- 週末外出禁止は取り下げられたが、午後10時~翌日午前5時までの夜間外出禁止は継続。
- 夜間外出禁止時間帯でも、公共交通は緊急移動が必要な患者やその付き添い者、ワクチン接種の場合のみ利用可能。ITを含む全ての産業について、社員の出勤は所属先が発行したIDカードの提示により認める。バス、鉄道、航空便の利用者の移動は、チケットなどの乗車証明を提示し、かつ、十分な感染対策を講じることにより認める。食料品、飼料の販売店は営業可能。レストランはテークアウトと宅配のみ可能(宅配については平日・週末ともに24時間認める)。
なお、マハーラーシュトラ州、ケララ州、ゴア州と州境を接する地域では、新型コロナウイルス、特にオミクロン株の感染防止の観点から、引き続き監視が強化されている。
カルナータカ州内では、特にベンガルール中心地域で感染拡大が続いており、2021年12月下旬までの1日当たり新規感染者数は200人前後だったが、12月29日から増加に転じている。1月23日のベンガルール中心地域の新規感染者数は2万6,299人、アクティブ患者数(感染者数から回復者数と死者数を除いた数)は23万1,833人と、新規感染者数は感染第2波(2021年5月~6月)のピーク時を超えた。他方、今回の通達内でカルナータカ州政府は、これまでの感染拡大時に比べて重症化しているケースが少ないこと、入院率が5%と低い水準を維持できていること(第2波では16~18%)、回復に要する期間が14日間から7日間程度まで短縮できていることなどを理由に、ガイドラインを改定したとしている。
(倉谷咲輝)
(インド)
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