人種や民族の多様性でハワイ州が1位、アジア系が4割弱
(米国)
ロサンゼルス発
2021年08月16日
米国商務省センサス局は8月12日、2020年国勢調査(2021年8月16日記事参照)に基づいて人種や民族の多様性の分析結果を発表した。発表によると、人種や民族が多様な地域として、ハワイ州やカリフォルニア州、ネバダ州が上位に並んでいる。
センサス局は、人種や民族の多様性を測定する指標として、「ダイバーシティ・インデックス(DI)(注1)」を算出している。DIが高いほど、人種や民族が多様であることを意味する。
州別にみると、DIが高い順に、ハワイ州76.0%(2010年比0.9ポイント増)、カリフォルニア州69.7%(2.0ポイント増)、ネバダ州68.8%(6.3ポイント増)と続いており(注2)、2010年時点から人種や民族の多様化が進んでいることが分かる。また、2010年から2020年までの間で最も多様化が進んだ(DIの増加ポイントが大きかった)州はメリーランド州で、2010年(60.7%)から2020年(67.3%)の間に6.6ポイント増加している。
米国全体でも多様化が進んでおり、2020年のDIは61.1%と、2010年の54.9%から6.2ポイント上昇している。
ハワイ州ではアジア系が最多
上位3州の人口内訳を人種あるいは民族別でみると、ハワイ州ではアジア系が最も多く、その割合は36.5%、人口は53万1,558人。
カリフォルニア州ではヒスパニック系が最も多く、その割合は39.4%、人口は1,557万9,652人だった。2010年の調査では白人系の割合が最も高く、40.1%を占めていたが、2020年の調査では34.7%に減少し、ヒスパニック系と順位が逆転している。また同州は、ハワイ州に次いでアジア系の割合が高く、その割合は15.1%、人口は598万8,795人となっている。
ネバタ州では白人系が最も多く、その割合は45.9%、次いでヒスパニック系が28.7%、アフリカ系が9.4%となった。
なお、米国全体で最も割合の高い人種である白人系の割合は57.8%と、2010年の63.7%から5.9ポイント低下している。
(注1)ダイバーシティ・インデックス(DI)は、無作為に選ばれた2人の人間が異なる人種や民族である確率を算出している。0%から100%の値をとり、100%に近くなるほど集団が多様な人種あるいは民族的な特徴を持つことを意味する。
(注2)郡別にみると、DIの上位5位まではハワイ郡(ハワイ州、77.7%)、マウイ郡(ハワイ州、77.1%)、クイーンズ郡(ニューヨーク州、76.9%)、カウアイ郡(ハワイ州、76.6%)、フォートベンド郡(テキサス州、76.3%)の順。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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