米テキサス州水素インフラ実証プロジェクトに三菱重工などが参画
(米国)
ヒューストン発
2020年09月17日
米国のエネルギー分野のコンサルティング・調査企業フロンティアエナジー(本社:カリフォルニア州サン・ラモン)は9月15日、米国エネルギー省主導のテキサス州水素インフラ実証プロジェクト(H2@Scale Project)に参画することを発表した。
同社はこの実証プロジェクトのパートナーとして、三菱重工とトヨタ・モーター・ノース・アメリカ、テキサス大学オースティン校、新エネルギー研究開発機関GTIなどと連携し、今後共同で実証プロジェクトを推進する。
実証プロジェクトは2020年7月1日に始まり、3年間を予定している。プロジェクトパートナーは事業総額1,080万ドルの半額540万ドルを拠出し、今回の実証プロジェクトで水素の生産・利用による国内産業の連携、競争力の向上、雇用の創出などへの効果を検証する。
実証プロジェクトは、大きく分けて2つに分類される。
(1)テキサス大学オースティン校が幹事となり、商業ベースでの水素の製造・供給・貯蔵・利用の一体的なプロジェクトを行う。三菱重工などのプロジェクトパートナーは風力や太陽光で得られた電力を利用した二酸化炭素(CO2)フリー水素の製造や、テキサス州のごみ廃棄場で発生したメタンガスを改質した水素の製造を実証する。テキサス州でこれら2種の資源を活用した再生可能水素の貯蔵・活用を同時に1つのプロジェクトで検証するのは今回が初めてとなる。貯蔵された水素はテキサス大学オースティン校内のコンピューティングセンターに電力を供給する燃料電池や、トヨタの燃料電池車MIRAI用の水素ステーションに使われる。
(2)ヒューストン港では、プロジェクトチームが水素の製造・利用を拡大するための実現可能性調査を行う。プロジェクトチームは利用可能な資源、水素利用の見込み、水素を製油所に供給する既存のパイプラインといった供給インフラを評価する。
(沖本憲司)
(米国)
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