モディ首相、28兆円規模の経済対策パッケージ発表、ロックダウンは第4期へ

(インド)

ニューデリー発

2020年05月14日

モディ首相は5月12日、国民に向けた演説外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを行い、インドのGDPの約10%に相当する20兆ルピー(約28兆円、1ルピー=約1.4円)規模の経済対策パッケージの投入を発表した。これは中小企業や労働者、農家、中間層など向けとされており、後日発表される詳細に注目が集まる。

また首相は、5月17日までとなっているロックダウン第3期以降、ロックダウン第4期に係る新たなルールを作成したことを発表した。詳細については経済対策パッケージと同様に触れられず、18日までに担当省庁が発表予定だ。

首相は演説の中で、この危機を乗り切るためには「自立したインド(Self-reliant India)」となることが唯一の道であり、自立したインドは、1.経済、2.インフラ、3.テクノロジー主導のシステム、4.世界最大の民主主義国インドの強みである人口、5.需要喚起の5つの柱により成り立つ、と述べた。また首相は、これまで国際社会にインドがもたらした功績や今回の新型コロナウイルス感染による危機における地場産業や市場の活躍にも触れ、誇りをもって自立したインドの実現を、と国民に力強く呼びかけた。自立したインドの実現のためには大胆な改革が必要とし、合理的な税制、明確な法規制、人材の育成、インフラの整備、強固な金融システムの構築など、ビジネス環境の整備を通じた国内の製造業振興政策「メーク・イン・インディア」への決意も新たにした。

(磯崎静香)

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