トランプ米大統領、83億ドルの新型コロナウイルス対策予算法に署名
(米国)
ニューヨーク発
2020年03月10日
トランプ米国大統領は3月6日、議会上下両院が可決した新型コロナウイルス対策用の83億ドルの緊急補正予算法(H.R.6074)に署名し、同法が成立した。
米国内でも2月末以降、新型コロナウイルスによる死者も複数出るなど、感染が拡大している。トランプ政権は2月24日、議会に対して最低25億ドルの緊急予算を要求したが、議会民主党は不十分と批判していた。
可決された83億ドルの予算のうち、大きな額を占める項目には、ワクチンなどの研究・開発費用(30億ドル以上)、連邦・州・自治体の公共衛生機関への財政支援(22億ドル)などが含まれる。ビジネス支援に関しては、10億ドルを新型コロナウイルス拡大により資金的損害を受けた中小企業などへの低利融資に充てるとしている。また、4億3,500万ドルを外国の医療機関への支援として計上している。
今回の予算法案は下院で415対2、上院でも96対1の圧倒的な賛成多数で可決された。リチャード・シェルビー上院歳出委員長(共和党、アラバマ州)は3月5日のプレスリリースで「これは政治案件ではなく、恐ろしい病気から米国民を守るための取り組みだ」と超党派での成果を強調した。
(磯部真一)
(米国)
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