モンゴル、中国からの外国人入国を禁止、新型コロナウイルス対策で
(モンゴル)
北京発
2020年02月18日
中国などで流行が拡大している新型コロナウイルスについて、2月12日時点でモンゴル国内における感染者は確認されていないが、モンゴル政府は検疫体制の強化や公衆衛生の強化、人の移動の一部制限など対策をとっている。
自国民の中国・香港への渡航、外国人の中国経由での入国を禁止
検疫の面では、チンギスハーン国際空港、および中国との国境であるザミンウードなど各国境検問所において、サーモグラフィー(赤外線放射温度計)を用いた体温測定を開始するなど、態勢を強化している。
衛生対策や人の移動については、モンゴル国民の中国・香港への渡航および外国人の中国経由での入国を3月2日まで禁止するなど、各種の措置を講じている(表参照)。このほか、政府は国民に手洗い・消毒の励行、マスクの着用、肉・卵の十分な加熱、人が多く集まる場所に行くことや動物との接触を避けること、などを呼び掛けている。
なお、2月1日以降、中国国際航空の北京~ウランバートル便の運航がキャンセルされており、中国~モンゴル間の航空便としては、MIATモンゴル航空のみが運航している(2月13日時点)。
モンゴル政府は、中国の湖北省武漢市に滞在していたモンゴル国民のうち、希望する31人を2月1日にチャーター機で帰国させた。帰国後は、全員を国立伝染病センターで14日間隔離し、経過を観察している。
また、モンゴル政府は2月5日の閣議で、今後、コロナウイルス感染の疑いのある、または感染が確認された人が出てきた場合、それらの人を隔離するための病院を1カ所確保するとともに、各国境検問所にそれらの人を一時的に隔離する場所を設けるなど、受け入れ態勢を整えることを決定した。
そのほか、日本政府は在モンゴル日本大使館を通じて、在留邦人に一斉メールやウェブサイトなどで日本語による情報提供を行っている。
(藤井一範)
(モンゴル)
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